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13話 ウニってクレヨンの味しね?って妹と話していた昔

残り少ない乗り組み員達が何とか頑張ってくれて

俺たちは無事?港に着いた。


「おい、さっさと歩け」

「ちょっと!勇者らしからぬセリフやめてよ

おつきの妖精である私の品性が疑われるでしょ」


またしかられちった!てへ


というのも俺は例の女の正体を調べるべく

縄で手を縛り、首の鎖で引っ張って歩かせていた


「女性なんだしもう少し優しくてあげたら?」


「ばっか、女性だから縄で縛ってんだろうが」


「うーん、これはまずいわね…勇者なのに魔障にかなり毒されているわ」

「はいはい」


「冗談で言っているんじゃあないわよ、

この娘から微量ながら魔障が出続けているのよ」


確かそんなこと言っていたな…なんだっけ

私以外私じゃないみたいな…ちがうな奥さんお漬物は得じゃないとかなんとか


「結局何なのさこいつ」


船上でいくら聞いても本人は全然しゃべらないし

名前もわかっていないんだよな


「私にもわかんないわよ、しいて言うなら魔人っぽい人」


「おいおい、そんなアイヌ人っぽい沖縄人みたいな事言われてもしっくりこねえよ

それに、俺が毒されているとか何とか言ってなかったか?俺はユーチューバーなんかに

踊らされてなんかいねえぞ!?」


「おきなわとかゆー何とかはわかんないけれど、あんた瘴気に毒されて言動が薄汚いのよ!」


妖精とは言え女の子に薄汚いとか言われたぜ‥

悲しみが汚れちまったぜ。

お刺身が汚れるよりかはましだけど。


どうもルナさんが言うには

人は瘴気に触れると心に余裕がなくなり、狂暴化するらしい。

だが勇者は神の加護によって魂にコーティングがかかっていて

瘴気の影響は極めて受けにくいとのこと。


だが俺の、女性に対してコンプライアンスを破るような言動が増えてきて

瘴気の影響が気になったようだ。


「元がひどいから誤差だと思ったけれど、私の妖精的眼球運動で見てみると

やっぱりちょっと毒されているわ…

ずっと心の中で否定していたけれど、やっぱりセイゴが勇者じゃない気がするのよ」


こいつ、ついに吐露しやがった!

だが俺も自分でそう思っていた節があるので、何て言えばいいかわからないよ。

「そんな悲しいこと言うなよ」


重い沈黙が二人の間を流れる。


「…あんた、勇者じゃないの?」

縄で縛られた女が、捕まってはじめて口を開いた。


「どう思う?」

いや、ほんとにどう思いますか?


「…勇者じゃないと思うわ」


じゃあそれでいいや!

俺も変だと思ってたんだ。

我ながら心が汚すぎるよ、卑怯だし矮小だし変態だし、

いつも風呂場ではちんこの毛で遊んでるし。

あ、遊んだ後はちゃんとリンスもしてるよ!


「ふっ…」


「ふ、じゃないわよ!私はお告げでは確かにあなたは勇者で……お告げだったのかなあ…私夢見てた?

ねえ、あなたどう思う?」



「…私に聞くな」


三人の間に重い空気が流れる…


「なあ、俺は勇者じゃないってことで気ままに旅を続けないか?」

「えー!?まあ悪くないけれど…」


悪くないのか、ルナのこういうところは割と好きだ。


「なんだこいつらは…だったら私を開放してもらおう」

「それはだめだな、若い女はいろいろと使い道があるからな!」

「…やはり貴様は勇者ではない」


「あーーーーーっ!」


急に大声を出すルナ


「なんだ急に、大声出すくらい気持ちいいことでもあったのか?」

「違うわよ、あんた勇者集合の声聞いているじゃない!

あれは勇者にしか聞こえないのよ、それに首筋にも番号が…やっぱり勇者よ残念ね!」


困ったようなうれしいような変な顔をしているセミ妖精に

俺は一応粘ってみる。


「あれは幻聴だよ、それに首に番号とか誰かに書かれたんだろ?自分ではまだ見れてないだ

本当に書かれているのか?いや、ルナ、お前が一番怪しい!俺を勇者に仕立てて何をするつもりだ!!」


「ああ…早く魔障を抜かなきゃ。もはや疑心暗鬼の不審者でしかないわ。」


相変わらず失礼なルナに無理やりおポーションを飲まされ

なんだか一気にすっきりした頭をセルフマッサージしながら、謝る。


「ふう、すまない。どうやら正気を失っていたようだ」

「頭が治ってよかったわ」


それで話し合ってやっぱり大聖都に行くことにした。

幻聴じゃなければ、勇者たちが集まっているはずだしな。

それにこの、瘴気をおもらししている女も、大聖都に行けばなんかよしなにしてくれるだろう。

勇者殺害未遂の犯人として、偉い人に丸投げてしまおう。


「ということになりました。」


「…好きにしろ」


よしそうと決まればまずは腹ごしらえだ、この港にも小さいながら船関係の人たちが利用する酒場や宿がある。

新鮮なシーフードを使ったB級グルメをいただきに行こう。


俺たちは自分たちで探すのも醍醐味とは思わない人種なので、手っ取り早く船乗りに聞いておいしい店を教えてもらった。

そして…



「ここがここいらで一番うまい店、『ティンアナゴとハマビノス亭』か」


「なんだかおいしそうな匂いがするわね!」


「ああ、こいつは期待できそうだ!」


「期待しておいしくなかったらどうするの?」


笑い話にするさと、俺と妖精と囚人で店に入る



「いらっしゃいませー!」


出迎えたのはショートカットの青い髪と蒼い瞳のお姉さんだった。


「ただいま母さん…」


こんな美人がおれのかーちゃんだったらいいな、と思っていたら

つい口に出してしまった。


「アハハ!私いつの間にあなたのお母さんになったのかしら」


ノリがよくて助かった、さすが港の女だぜ!


「えっと、二人と一匹」


「三人お願いします!」


べしっと俺のをたたいてきたルナが言い直す。

ったく繊細なやつだな。


「はーい、三名様~」


そういうとお姉さんは

カランカランと魚の骨?みたいのを束ねたハンディサイズの何かを鳴らす。

ここらの風習だろうか。


こういうフレーバー的な描写が入ると、異世界っぽさが増すな。

なんかちょっといい感じだ。


「あの木札に書かれているのが 今日のメニューよ!

おすすめはキョのモルドル煮定食よ」


どうしよう、全然わからん…


メリメリのパリパリ揚げとかアンゴル軟骨のソメッポがけ地獄風とか

バカが考えた異世界料理みたいな名前ばかりで…っていうか異世界か。


こんなん「じゃあ、おすすめで…」の一択しかないだろうが


「はーい、おすすめ3つ!」


そういって、奥へ引っ込んでゆくお姉さん。

今厨房の奥で、エプロンをしたサメっぽい二足歩行の巨漢が見えたが

気にしないでおこう。


「…私にも食わせてくれるのか」


「途中で倒れたら俺が困るんだよ、

べ、別に女の子と一緒にご飯食べたかったわけじゃないんだからね!」


「やめなさいよ気持ち悪い…」


そうして運ばれるおすすめ定食。


「これがキョ…」


「ああ、セイゴは初めてよね!」

「キョか…干物ではないのは初めてだ」



俺だけキョ初・体・験かよ。


ここで俺が見たキョの忌憚のない意見を述べておこう。

これは…そうこれは巨大なキンメダイだ。

それをモルドルという海藻とともに魚醤でにつけたものらしい。


つまり何が言いたいか、聡明な読者ならお分かりであろう。


普通にうまいのだ。

だから「うっめー!こりゃ酒のアテにもぴったりだ!お姉さんエール頂戴」

ということになり、「ずるい私もー」ってルナが言って

「お前ものめ!」とおれが囚人女にも進め

「あたしも飲んじゃおうかしら!」とお店のお姉さんまで飲み始め

「グガアアアア!」とコックのサメ男が奥からそれを叱りに来たという

月並みな展開は割愛させていただくとする。


勇者レポートNO.0035おわり。


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