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政治経済エッセイ

【無意味な8カ月】とんだ茶番だった政治資金規正法案について【与野党裏で組んでいる】

作者: 中将

筆者:

 本日は当エッセイをご覧いただき誠に光栄です。


 正直なところ全ての寄付などを廃止してお金のかからない選挙が理想ですが、

 一足飛びにそこには行けないと思いますので、

 “その前段階”というところで何点ぐらいなのか?

 

 という事を以前の僕のエッセイを踏まえて6月6日の衆議院を通過した案を元に採点をしましたのでどうぞご覧ください。



◇100点満点で11点の内容



質問者:

 論点が結構多くて覚えていないのですが……。



筆者:

 非常に簡単に申し上げるのでしたら、透明性が無さ過ぎたのです。

 特にパーティー券は非課税であり、20万円未満は完全なブラックボックスで裏金の温床だったので今回最も注目されました。


 しかし、一般国民は売上も費用も1円以上から申告しなくてはならず、全く公平性が無い状況なのです。


 ですが、その問題だけではなく「本丸」だったのにほとんど話題にも上がらなかったのは、寄付する側の勢力によって政治が歪められていっていました。

 また、官房機密費や政策活動費で党のトップに力が集まり過ぎていたという事だと思うんですよね。


 さて、これらを加味した上で100点満点で採点していきますと


・裏金などの不正の追徴課税 → なし 0点


・パーティー券の公開について → 20万以上から5万円以上に(2027年から) 40点


・外国人のパーティー券の購入 → 検討に留まる 10点


・企業・団体献金、個人寄付の規制 → 議論すらなし 0点


・政策活動費 → 10年後公開 → 公訴時効より長いためザル 0点


・連座制 → 穴のある可能性あり40点


・監督機関の設置 → 検討に留まる。できても機関の審査・提言に拘束力があるかが大事 20点


・旧文通費 → 気が付けば議論すら忘れられている 0点


・官房機密費 → 公開しないことを閣議決定 0点


・政治団体相続税が非課税について → 改善の議論すらなし 0点


・選挙制度改革 → 議論すらなし 0点

 

11項目あったので、ちょっと甘くして10分の1に点数を換算しなおすと100点満点でみると全体では11点ですね(笑)。

 つまり全くお話にならないレベルの改革だったということです。



質問者:

 ほとんど議論されていないとなると、やはり演出として「パーティー券問題」とやらに収束させてしまったという事でしょうか?



筆者:

 マスコミも問題の本質について理解していないのか、

 それとも敢えて報道しないのか分かりませんが、伝えないのがいけませんね。

「パーティー券5万円は自民党の敗北!」とかお笑いの記事がありますけど、

 政治家が外でどう言っても心の中では大勝利だと思っていますよ。


 岸田増税メガネ氏はこの法案を「実効性のある法案だ」としていますが、

 100点満点で11点のテストの答案を10点満点だ! と言って高々と掲げているようなものです。


 まぁ、元々岸田増税メガネ氏が自身の総裁選の再選確率を上げるために派閥を解消するのが狙いだと思っていたので、改革する気はゼロの「パフォーマンス」だったという事です。


 本当は凌ぎきれそうだ! と首相の周りは歓喜で渦巻いていることでしょう。


 

質問者:

 8カ月ぐらいこの問題がありますが結末がこれではあんまりですね……。



◇「第二自民党」の本領を発揮した維新の会



筆者:

 この問題で一番致命的なのは野党側にも傷があり、自民党を追求しきれないという欠点があります。


 立憲民主、日本維新の会、共産、国民民主の4野党は5月7日の国対委員長会談で、「連座制」の強化、企業・団体献金廃止、政策活動費全面開示の3点の実現を目標に一致しました。

 これでもかなり甘いと思うのですが、その合意すら守らないで維新の会はさらに甘い自民案に敢え無く賛成してしまいました。



質問者:

 維新の会は実にあっさりと賛成してしまったのはどういう事でしょうか……。



筆者:

 やはり、自民党・公明党との3党連立政権、その前段階の閣外協力を組むための秋波といって良いでしょうね。


 与党だけがゴリ押しして成立したというのは自民党が発端の騒動なのにもかかわらずイメージが悪すぎますからね。

 ここで維新の会が協力することで「恩を売った」と言う形になるのです。


野党でありながら「第二自民党」と自称しているだけあって、ここで本領を発揮した形です。



質問者:

 自民党・公明党で過半数を守れないという話もありますからそのための事前段階という事なんでしょうね……。



◇自分の案すら実行できない立憲民主党



筆者:

 そして致命的なのが補選で3勝しながらも党の支持率が伸びていない立憲民主党です。


 というのも立憲民主党はパーティーの禁止を謳いながらも、

 自分たちのパーティーを容認しているのです。

 岡田幹事長については発覚したために幹部の政治資金パーティーは中止されることになりましたが、それ以外の議員の政治資金パーティーは普通に行われているわけです。



質問者:

 それは本当に酷い話でしたね……。



筆者:

 自分たちは厳しい法案を出しながらも「どうせ自民党が否決してくれる」と内心では高を括っている証左だと思います。


 他にも企業の政治献金禁止なども予定で入っていないからパーティーのように露呈していないだけで普通に受け取っていることでしょう。

 本当に政治改革をする気があるのなら野党はまず率先して自分の党内からやるべきです。

ただでさえ、政策実現性が無いことで評価が低いのに、この有様では野党支持率は上がらないです。


 今のままでは投票率が低く、直前の「政府の甘い言葉」に惑わされた国民が投票して「25%の得票率」で自公が圧勝するだろうと思われます。



質問者:

 本当に問題なのは野党なのかもしれませんね……。



筆者:

 結局のところ誰も “議員特権“を自ら手放したくないのでしょう。


 気が付けば旧文通費はまたしても先送りで、官房機密費は見直すことは無いことで閣議決定。

 非公開の政策活動費を10年後に公開して、その際に虚偽記載や不記載が見つかっても、政治資金規正法では公訴時効が5年(政治資金規正法24条、28条などにより)とされていて、罪に問えないという悲惨さがあります。


 最近では政治家が寄付して税額控除と言うことが与野党ともに問題になっていますし、政治家全体のモラルが崩壊していると言って良いでしょう。



質問者:

 政治改革をする気は本当は無いんでしょうね……。



筆者:

 これは僕の憶測ですが野党は政権を取る気は無いんだと思います。

 

 お金持ちの既得権益者であることに関しては与党も野党も変わらないわけですからね。どちらにせよそれを放棄したくはないわけです。


 ただ注意するべき点としては中選挙区制に戻しつつお金のかからない選挙にするなど選挙改革も同時に行いつつ政治献金などを禁止しないと「お金持ち独占選挙」がさらに加速する可能性があります。


 国民全体でその同時並行に行う必要性に気づく必要があるでしょうね。



質問者:

 政治資金規正法ぐらいは国民側からもっと意見を聴取して欲しいですよね。


 自分たちでルールを決めたら緩くなるのは決まっていますからね。



筆者:

 岸田増税メガネ氏は「実効性のあるある内容」と自画自賛していますが、それを評価するのは作った側では無く国民側であるという事を忘れないで欲しいですね。


 野党も悲惨なわけですが、この法案を是認することは到底できないことには変わりないので、非常に残念なことに野党に投票するしかないのが今の日本の苦しい現状だと思います。



質問者:

 今回の流れでも野党がもうちょっとしっかりしていれば、

 もっとまともな案になりましたからね……。



筆者:

 とにかくSNS上でもいいので国民が声を上げ続けることが大事だと思います。


 という事でここまでご覧いただきありがとうございました。


 今回は政治資金規正法の案は100点満点で11点と言えるほど悲惨な案であるという事。

 野党も特権を棄てたくないために茶番と化しているがそれでもこの法案を是認できないので野党に入れるしかないほど悲惨な状況であること。


 をお伝えさせていただきました。今後もこのような政治経済、マスコミの問題について個人的な解説を行っていきますのでどうぞご覧ください。

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