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白き巫女と蒼き巫女【改稿中】  作者: 高階 桂
第三章 タナシス王国編
95/145

95 劇的譲歩

「夏希殿には負けました。西部同盟、つまりいわゆるクーグルト王国およびカレイトン王国は、独立宣言を撤回する用意があります」

 三日目の交渉冒頭で、ササウがいきなり大幅譲歩の姿勢を見せる。

「用意だけですかな?」

 ハルントリー王子が、わざとらしく気のない素振りで訊く。

「用意だけです。ひとつだけ条件を呑んでいただければ、独立は諦めます。武装蜂起に対する咎めも甘んじて受けましょう」

「で、その条件とは?」

 夏希は内心の喜色を押し隠して尋ねた。……外交の仕事をするようになってから、どうもポーカーフェイスが上達したような気がする。

「ノノア川憲章条約を改定し、国家以外に自治権のある地域も加盟できるようにしていただきたい。具体的に言えば、クーグルト公国とカレイトン自治州を、憲章条約に加えていただきたいのです」

「それは無理ですね」

 夏希はあえて拒絶した。

「ノノア川憲章条約は、独立国家による地域的国際機構です。自治権を持つ地域では、加盟国として主体的な行動を取ることは難しいでしょう。各加盟国が、責任ある立場で憲章条約に基づくさまざまな責務をこなさねばならないのです。そうでなければ、国際機構は成り立ちません」

「だからこそ、改定をお願いしているのです。正式な加盟国でなくとも、憲章条約に加わることができれば、タナシス王国との紛争抑止にもつながります。地域の安定と平和にも寄与するはずです。憲章条約の精神にも合致するでしょう」

「だいたい、そのような行為はタナシス王国への内政干渉にあたるでしょう。それら自治地域が、タナシス王国内にしか存在しない以上、憲章条約の改定だけでも、露骨に内政干渉だと受け取られかねない」

 ビアスコ王子が、指摘する。

「我々は、もっと憲章条約諸国と交流を深めたいのです。タナシス王国の版図に留まっても、自治権を拡大し、あなた方と貿易ができれば、市民は富みます。そちらの利益も大きいはずだ。この案、リスオンに持ち帰ってタナシス側と検討してはいただけぬだろうか」

「……タナシスが受け入れるとは思えませんが」

 夏希は正直にそう言った。独立宣言を撤回させても、西部同盟がノノア川憲章条約に加盟してしまったら、タナシス王国の面子は丸潰れだろう。

「では、タナシス王国も憲章条約に加盟させるという案はいかがでしょう」

 ササウが、提案する。

「なんですって?」

「タナシス国内の四公国三自治州、それにタナシス本国がすべてノノア川憲章条約に加盟するのです。上手くいけば、恒久的平和が訪れるはずです」

「それは、事実上のタナシス王国解体になります。受け入れられませんよ」

 夏希はこれも拒絶した。

「では、タナシス王国を憲章条約に加盟させてください。そうすれば、各自治州や公国に対する姿勢を改善できるでしょう。総会は、加盟国が憲章条約に反した場合、強制力を持ってこれを制することができるはずです。タナシスの暴走を、抑止してください」

「うーん」

 夏希は唸った。たしかに、タナシス王国が憲章条約に加盟してしまえば、いろいろとメリットは大きい。とにもかくにも平和は訪れるし、外交もやりやすくなるだろう。しかしまた、デメリットも大きいはずだ。地域的国際機構が有効に機能する絶対条件のひとつとして、加盟国内に超大国が存在しない、というものがある。超大国がいれば、国際機構はその国の意向に引っ張られることになるからだ。EUやASEANが『奇跡的』と形容されるほどうまく機能しているのも、相対的に傑出した国力を持つ国家が存在しないからである。

 今は経済的に困窮しているとは言え、タナシス王国の人口と総合的国力は、現在のノノア川憲章条約諸国の合計を上回っている。例えて言えば、ASEANにいきなり中国が加わるようなものか。混乱は必至であろう。

「ともかく、これが我々にできる最大限の譲歩です。この条件で、タナシス側を説得していただきたい。では、失礼します」

 すっと立ち上がったササウが、深々と一礼した。



「お見事です、ササウ殿」

 イムサーンが、笑みを見せる。

「さっそく、東部同盟とリスオンの駐在員に連絡を取ります。これで、計画の第一段階は終了です」

「これからどうなるのかな?」

 いささか疲れたような表情で、ササウが訊いた。

「噂を広めるのですよ。リスオンには、我々の息のかかった者が大勢潜入していますからな。まず広めるのは、西部同盟と憲章条約は内容は詳らかではないが密約を結んだ、というものです。タナシス人に疑心暗鬼を植えつけるのが、その目的ですな。次に、憲章条約はタナシス王国を加盟国に引き入れた上で、各公国及び自治州にも準加盟の権利を与え、実質的にタナシス王国を解体するつもりだ、と続けます。憲章条約とタナシスとの仲を引き裂くのが、東部同盟の思惑ですから」

「噂だけでは、関係悪化にならぬと思うが」

「もちろん、東部同盟はもう一段踏み込んだ、思い切った行動に出ることになっています。すべてうまく行けば、タナシスと憲章条約の関係は修復不可能なまでにこじれ、憲章条約諸国は自動的に我々の味方となるはずです。では、失礼します。アノルチャに行かねばなりませんので」

 イムサーンが立ち上がる。

「アノルチャで、東部同盟の者に会うのかね?」

「いいえ。アノルチャ行きは、今後に備えてのことです。今回の企てを有効に利用するには、一時的に南の陸塊との正規な情報伝達ルートを切断する必要があるのですよ。こちらの思惑通りの情報を憲章条約外交団に先んじてマリ・ハにつかませ、これを操作しなければならないのです。詳しくは、ご説明するわけにはいきませんがね」

 ざっくりと説明したイムサーンが、そそくさと部屋を出てゆく。

 その後ろ姿を見送りながら、ササウが小さくため息をつく。

「これでいいのだろうか……これで」

 祖国クーグルトの完全独立と、公王の地位に甘んじている元国王の復位。これはもちろん、クーグルト貴族であるササウの悲願だ。だが、イムサーンの口ぶりから察するに、東部同盟が画策している計画は、多分に流血を伴うものであろう。クーグルトの民九万の幸せのために、他所の民の血が流されることを、許容するべきなのだろうか?



 ムータール市から王都リスオンへの帰途は、五日かかった。

 市街に入ったのは午後遅くだったが、夏希は帰還したとの報告を部下に持たせて王宮に派遣しただけで、リュスメースに会うのは旅の疲労を表向きの理由に、明日に回すことにした。西部同盟の驚くべき提案……タナシス王国のノノア川憲章同盟加入案……について、拓海の意見をじっくりと聞いておきたかったからだ。

「そりゃまた、突飛な提案だな」

 夏希の話を聞いた拓海が、呆れたように首を振る。

「意見を聞かせて」

「問題を整理しよう。まずはタナシス王国が憲章条約に加盟した場合の影響だ。現行の憲章条約は、建前上はすべての国家に対し門戸を開くように改正されたから、タナシス王国の加盟は可能だ。正統性のある国家だし、加盟国すべてが国家として認めている。総会で五分の四の承認が得られれば、即座に正式加盟だ。では総会で無事承認され、タナシスが加盟したと仮定してシミュレートしてみよう」

 いったん言葉を切った拓海が、考えをまとめるかのように視線を宙にさまよわせた。

「まず問題なのは総会での議決権だ。人口だけで旧加盟国の総計を凌駕するんだからな。ルルトやオープァと同じ二票というわけにはいかない。旧ソ連の国連総会での議決権を参考にして、仮に各公国と自治州に一票ずつ与えると……本国二票として合計九票か。三票にすると十票。それでも足りんな」

「え、ソ連って何票も議決権持ってたの?」

「ああ。独立前のウクライナとベロルシアが、一票ずつ持ってたんだ。東西間のバランスを取るため、とか言われてるがね」

「でもそれだと、タナシス王国の崩壊につながりかねないわね」

「そうだ。ますます旧ソ連に似てきたな。ともかくシミュレートを続けよう。仮にタナシス王国が、自由になる十票を手に入れたとしよう。通常の議案は賛成三分の二で可決されるから、南の陸塊諸国が結託すれば、タナシスが反対する決議も自動的に可決されることになる。逆に、五分の四の賛成が必要な重要決議に関しては、タナシスが事実上の拒否権を持つことになる」

「もし、公国票と自治州票が離反したら……」

「そうだな。いかなる決議も、タナシス王国は止められなくなる。いや、まずいなこれは。タナシス王国の憲章条約加盟は、政治的自殺行為だよ。だからといって、タナシスに憲章条約内で特別な地位を与えたら、国家間の平等主義を謳う憲章条約の精神に反する。そのうえ、タナシス王国の暴走を止められなかったら、憲章条約の組織そのものが有名無実化されかねない。こちらも、組織としての自殺行為に近いね。各公国と自治州が、タナシス本国と友好関係を確立した上で完全独立し、憲章条約に加盟するのであれば、タナシスに五票くらい与えてやれば、それなりにバランスは取れるだろうが。いずれにせよ、タナシス解体を前提にした話を、リュスメース王女が聞いてくれるとは思えんな」

「とりあえず西部同盟の提案はリュスメースに伝えるけど、外交団としてはこの案に賛成しない、ってとこが、公式な意見になるかな?」

「そんなところだな。ところで……」

 言葉を切った拓海が、上目遣いに夏希を見る。

「なによ、急に変な目付きになって」

「あんた、西部同盟と密約を交わした、なんてことはないだろうな?」

「密約ぅ? なによ、それ」

「いや、数日前から、そんな噂がリスオンで流れてるんだ。憲章条約外交団がカレイトンへ行ったのは、和平仲介が目的ではなく、西部同盟との反タナシス連合結成のためだとか、すでに密約が交わされて、東部のメリクラ自治州とペクトール公国が独立宣言すると同時に、憲章条約が新国家すべての国家承認と憲章条約加盟を認める、とか。あと、憲章条約軍の艦隊がアノルチャ州沖合いで漁船に目撃された、なんてのもあったぞ」

「根も葉もない噂ね」

「火のないところに煙は立たず、だ。こんな噂が流れるには、下地があるということだな。タナシス人が内心では憲章条約を警戒している証拠でもあるだろう。この警戒心を解いてやらないと、今後タナシスとの交渉はやりにくいままで終わるだろうな」

「リュスメースとは、うまくやれそうなんだけどねえ」

 打ち解けたわけではないし、王女の方もガードを下げてはいないが、夏希の見たところリュスメースは基本的に誠実なタイプに思えた。いささか無愛想で愛嬌に欠けるのも、根が真面目だからこそで、性格が捩れているというわけではないらしい。

「ま、明日からの協議で上手く立ちまわってみる。ご意見、ありがとうね、拓海。ところで……あなた太ったんじゃないの?」

 夏希はややむくんだように見える拓海の顔を覗き込みつつ、そう言った。

「ばれたか」

 指摘された拓海が、苦笑する。

「宿舎にこもって美味いものばかり食ってたからな」

「たまには外へ出て運動しなさいよ」

「そうしたいのは山々だが、警備の連中からあまり街に出ないでくれ、と要請されていてね」

「要請? なにかあったの?」

「変な噂のせいか、このところわが外交団の株は下がりっぱなしでね。反感を持っているリスオン市民が多いらしいんだ。警備の人数もさらに増えた。まあ、用心しているだけだと思うが」

「ふうん。じゃあ、食事を減らしなさいな」

「いやいや、結構寒くなってきたから、暖かいものが美味いんだよ。昨夜の羊肉鍋は旨かったぞ。唐辛子系のピリ辛たれを付けて食らうんだが、これが酒によく合うんだ」

「お酒も控えなさいよ。カロリー高いんだから」

「体の心配までしてくれるのか。嬉しいねえ。まるで古女房じゃないか」

 拓海が嬉しそうに笑った。



 翌日、王宮へ赴く支度を終えた夏希のところへ、拓海が慌てた様子でやってきた。

「どうも様子がおかしい。タナシスの警備がぴりぴりしている」

「ぴりぴり? いつものことじゃないの?」

「いや。いつも以上に警戒している。士官にそれとなく尋ねてみたが、口を濁されてしまったよ。念のため、生馬の部下に街の様子を探ってくるように頼んでおいたが」

「じゃ、待っていましょう」

 夏希は拓海を伴って部屋を出た。待機していたアンヌッカも合流し、三人で宿舎の玄関ホールへ出る。そこにはすでに外交団の護衛数名が支度を整えて待ち受けていた。夏希の姿を見て、一斉に居住まいを正す。

「みなさん、楽にして」

 夏希はいつものようにそう言葉を掛けた。人間の集中力の持続には限界があるから、本当に必要なとき以外は護衛にはリラックスしていてもらうべき、ということを、夏希はアンヌッカとの長い付き合いで学んでいた。

 しばらく待っていると、拓海が送り出した生馬の部下二名が戻ってきた。夏希は、拓海と並んでその報告に耳を傾けた。彼らによれば、妙な噂が市内に流布しているという。

「なんでも、憲章条約諸国が、タナシスをノノア川憲章条約に無理やり加盟させようと画策している、という話です。そして将来的には、国内の公国と自治州をすべて独立させ、タナシス王国解体を狙っているとか」

 年嵩……といっても、まだ二十代後半だが……の剣士が、臆せずに報告する。生馬の教育のおかげか、目上の者に対しても、直截的な物言いをするよう、習慣付けられているのだ。

「ほう、それで?」

 眉根を寄せた夏希と目を見交した拓海が、続きを促した。

「はい。その噂ゆえ、一部の市民が憲章条約に対し敵意を持ったと、警備陣は判断しているようです。これも噂ですが、憲章条約との断交を訴えている有力市民もいるとか」

「なるほど。暴力沙汰に発展することを、危惧しているのね」

「左様と思われます」

「ご苦労だった。休んでくれ」

 手短にねぎらった拓海が、二人を解放した。

 夏希はアンヌッカと拓海を伴って、足早に自室へと戻った。アンヌッカに扉の前での警備を頼むと、拓海を招じ入れる。

「どういうこと? 西部同盟との協議内容は、まだリュスメースにすら伝えていないのよ?」

「単なるデマかも知れんが、それにしてはタイミングが良すぎるな。こんな噂は昨日まではなかったし」

 拓海が、首を捻る。

「じゃ、どこからか情報漏れが?」

「だろうな。誰が知ってる?」

「わたし、書記を含む部下。ハルントリー、ビアスコの両王子。アフムツ氏族長。彼らの側近。外交団では、そのくらいね。アンヌッカにも、話していないし」

「……いや、発信源は外交団じゃないな。いくら何でも、一晩で街中に情報が広まるとも思えない。その前から、水面下で囁かれていたにちがいない」

「じゃあ、西部同盟側が漏らしたと言うの?」

「おそらく。それも、意図的だろう。ここまでまっすぐ帰ってきたあんたらより、早く情報が伝わった可能性が高いからな。口コミの噂の伝達速度は、最速の交通機関と同じだと言われている。それよりも早かったのだから、まず間違いなく、意図的な情報操作だろう」

「西部同盟の提案内容を、西部同盟がわざと漏洩する。目的は、なにかしら?」

「西部同盟の意図が、この提案……タナシス王国のノノア川憲章条約加盟を本気で推進しようとしているのか、それともこれは何らかのフェイクなのかで、話は違ってくる。本気ならば、あらかじめ提案をタナシス国民に周知させることによって、受け入れを促すという一定の効果はあるだろう。ただし、今回は却って反感を生んでしまったようだが。フェイクだとすると……離間工作か。タナシス王国の憲章条約加盟は、タナシス王国解体につながるという噂を流し、両者の仲を裂く。タナシス王国と憲章条約が対立すれば、利益を得るのは……現在タナシス王国と事実上の交戦状態にある西部同盟だ。辻褄は合ってくるぞ」

「……十二日も費やしたのに、西部同盟に乗せられただけなの?」

 夏希はがっくりと肩を落とした。長旅もササウとのしんどい協議も、すべて無駄に終わったということだろうか。

「確証はないが、西部同盟は油断のならない悪党だ、とわかっただけでもめっけもんだ。その前から流れていた、密約うんぬんの噂も、タナシスと憲章条約の仲を悪化させようという西部同盟の情報操作の可能性もある。夏希、このあたりの推測を包み隠さずリュスメースに話してやれ。離間工作など無駄だと知れば、西部同盟も軟化するかも知れん」



 リスオン市内の空気は、夏希にも感じ取れるほどぎすぎすとしていた。

「なんか……いつもより人が多いわね」

 周囲を取り巻いているタナシス護衛兵士の頭越しにあたりを眺めながら、夏希はそう口にした。

「歩いている人が少ない。足を止め、こちらを注視している人が多いです。これは、良くない兆候でしょう」

 やや緊張した声音で、アンヌッカが言う。

「睨まれてるわね、どう見ても」

 夏希は苦い笑みを浮かべた。もともとタナシス人は目が細めで、目尻が吊り上がっている人が多く、ただでさえきつい目付きに見えてしまうのだが、今朝の市民の視線はあからさまに敵意を含んだものが多いように思える。

 幸い何事もなく、夏希と三代表は王宮の正門をくぐることができた。コーカラットが付いてきてくれる以上、危ない目に会うことはないと確信していた夏希だったが、それでも敷地内に入って見覚えのある王宮護衛隊士官に出迎えられると、ほっと安堵の息をついた。

 その士官の先導で、いつもの協議部屋に向かう。警護は、途中で近衛隊に引き継がれた。ここから先、王宮の中核部は王宮護衛隊の隊士ですら立ち入ることのできない区画である。外国の賓客といえども、武器の持ち込みは禁止だ。ハルントリーとビアスコ両王子が、実戦的とは言えぬ装飾の多い短い帯剣を王宮護衛隊隊士に渡す。アフムツ氏族長も、愛用の鉈を隊士に預けた。アンヌッカとコーカラットも、ここで留め置かれる。

 協議部屋には、すでにリュスメースが待ち受けていた。儀礼的な挨拶を交わしてから、外交団は椅子に座った。席順は、中央に夏希、右にハルントリー王子とビアスコ王子。左にアフムツ氏族長と、夏希の部下である書記。夏希の正面に、リュスメース。少し離れて、タナシス側の書記というものだ。

 暖炉に火が入っているので、室内は結構暖かだった。夏希は断りを言って、上着を脱いだ。


第九十五話をお届けします。

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