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一話

「あのー聖女様?聖女様にはパーティーを出て行ってもらいたいのですが?」


ある森の中の野営の途中で突然そう告げられた


「え?なんでですか?」


「こちらは魔王討伐を目的とした旅でしてね?聖女様は支援系魔法しか使えずですね…庇いながらだとこれからの戦いに影響が出まして…」


「はぁ」


「それでいまここから抜けてもらえますか?」


「えっ?でも!」


「パーティーのみんなで納得しました、私達は国王にはこの森で消えたと話しておきます」


「あぁだから今から消えてくれ、もううんざりなんだよ戦えないお飾りの聖女なんてな」


話に入り込んできたのは赤髪の剣士、シャトルだった


「で、聖女様には二つの選択肢があります、一つはここで私たち勇者パーティーを抜けること、もう一つはここで死ぬこと」


眼鏡をかけた男、魔物使いの男ドルテンは言う


「まぁどっちにしてもあなたは聖女様じゃなくなるってことですかね」


「せめて明日でも…」


「ダメです、あなたはここでいなくなる、決定事項です、あなたはこの服を着てください、聖女の服なんてきたらわかってしまいますからね」


「では、いままでありがとうございました聖女様」


…なんてことがあったのは数時間前


私はいま森の中を歩いている


ここは魔の森と言われている森だ中級冒険者がパーティーを組んで初めて入れると言われる森だ


そこに女一人を投げ出すとはどっちにしろ殺すつもりまんまんだったようだ


「はぁなんでこんな羽目にならないといけなかったの!」


私は子供の頃から治癒魔法に長けていた魔力量も多かったため同年代の子供と比べたら自分で言ったらなんだけど天才と思われていたと思う…そして知らない間に聖女だなんだって言われてただけだ


魔王倒すために毎日疲れながら治癒したし支援魔法もかけてあげた


なのにこんな仕打ちとは…


まぁ確かに私の支援魔法はあまり良くない


何しろ人にかけるのは苦手なのだそれなのにがんばったのに!


自分にかける分は全然問題ない…むしろ大得意だ!


…そういえば支援魔法って重ね掛けできるのかな?


前にパーティーメンバーにやってみたけどあまり効果はなかったのだが…


自分にやったことはない


まぁ支援系だからする必要がなかったのだ


自分に重ね掛けできるのだろうか?


《脚力強化》


これ言葉通り脚力を強化する魔法だ


ジャンプすると三メートルぐらい飛んだまぁ普通のジャンプ力の三から四倍ぐらい強化されるものだ

強化時間は三十秒くらいだからもう一回



《脚力強化》


もう一度ジャンプしてみると


さっきよりも遥かに高く飛び上がった


「成功…ですけどこの高さはちょっぇええええ!!」


「高い高い高いィィィィ!」


およそ十メートル近い高さから落下する


尻から思いっきり落ちて痛い思いはしたが怪我はなかった


重ねがけはできたが脚力強化は二度と使うまいと心に決めた

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