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李糸と休暇

魔界編が終わります。

 こうして剣とか手に入れたし活用していくか!

 切れ味も見てみたいしな、獲物を探しに行くか。


 李糸の獲物を探すときの手順はこうだ。

 初めに気配探知を行い大まかな位置を知る、その方向に気配遮断で近づいていき見つけたらステータス表示、最後に気づかれないように仕留め、いくつかは喰う。

 これを何回か繰り返していくうち、自然とレベルやスキルが上がっていった。


「よし、これで最後だな」


 だいぶレベルも上がったと思うし、一度ステータスの確認をしておくか。

 ステータス表示。



 〔名前〕 明宮 李糸 Lv.23

 〔年齢〕 17

 〔性別〕 男

 〔種族〕 人間

 〔称号〕 魔物殺し


【ステータス】

 HP 1229/1229

 MP 352/352

 SP 1001


 最大体力値 1002

 最大攻撃値 1317

 最大防御値 1429

 最大魔力値 398

 最大魔操値 233

 最大抵抗値 1086

 最大俊敏値 1020


 〈スキル〉

【閲覧〈完〉】【瞬間治癒力 Lv.1】【瞬間体力回復 Lv.1】

【痛覚耐性 Lv.12】【筋力 Lv.10】【物理攻撃耐性 Lv.13】

【脚力 Lv.9】【頑固 Lv.13】【殺気 Lv.5】

【気配遮断 Lv.7】【消化強化 Lv.5】【毒耐性 Lv.2】

【気配感知 Lv.4】【魔力隠蔽 Lv.2】【精神強化 Lv.2】



 また色々増えたな......。

 魔力遮断も手に入ったしシェリーを呼ぶか。


「おーい、シェリー!」


 李糸は姿の見えないシェリーを、大声で呼ぶ。


「そんな大声出さなくてもいい」

「うお! そんなところから」


 すぐ近くの草むらから

「だから名前で呼ぶな......」

 と呆れるシェリー。


「魔力遮断手に入りましたよー!」

「そうか、それでは一旦天界に帰るぞ」

「了解であります!」


 そこからは初めて魔界に来た時の道を辿りながら、何があったのか李糸が話しながら帰宅した。


「ゴブリンって居るんすね! 俺驚きました!」

「魔物の中では有名な部類だな」

「へぇ~、やっぱ有名なんすね」

「それにしても、あれはやりすぎだ......。さすがに引いたぞ」

「え? 何の事っすか?」

「無自覚か......」

「あ、そういえばめっちゃうまい豚食ったんすけど! あれなんですか!」

「あれはジュエリーピッグっていう豚だ。こちらの世界じゃ高級食材だな」

「そんな豚をあんな森で見つけたなんて......! 俺ってすごい!」


 そんな他愛もない会話をしながら二人は帰路についた。


 *****


「ふぅ~、やっと着いた!」

「今日はもう体を休ませておけ」

「分かりました! そいじゃ、お疲れ様です!」


 そういい李糸は麻里からもらった指輪を壁にかざした。

 小さい黒点はだんだんと広がり、気が付くころには楕円形で人一人通れるほどの大きさになっていた。

 通る前に軽く会釈をし李糸が穴に消える。

 通った先は李糸の部屋で、天界に行った時間からは数時間しかたっていなかった。


「こうも時間差があると違和感がするな......」


 確か、シェリーがメガネ教師を倒してすぐに天界に向かったから......。

 学校が終わって少し経った頃か。

 休めとは言われたけど、することも無いし......。


「風呂はいってから妹の部屋に入るか。そうと決まれば風呂だ!」


 ザッパーン


 よし! 準備は整った、戦地へ赴くぞ。


 李糸は気配遮断を使用し、ドアを少し開けて妹の部屋に侵入した。


 グゥェッヘヘヘ、まずは何を漁ろうか......! やはり、下着が最優先。

 推して参る!


「何やってんの」


 ゆっくり振り向くと、冷たい目で麻里が佇んでいた。

 いや、これは......。

 と弁明をしようとするが手遅れ、彼の両の手には妹のパンツがしっかりと握られていた。


「殺す」


 そういい麻里の指が光る。


「あれ? 何かこれデジャヴュ!」


 李糸も天の使者を装備して、光矢を使う。

 それに驚いたような様子を見せる麻里。


「なんでソレを使えるの......?」

「え? 天の使者って称号を装備したら使えるようになったけど......」

「本来は天使しか使うことが出来ないのよ、どうやってその称号を手に入れたの」

「えっと、確か天使と共にいるとか何とか......」

「......そっか、今まで天使と長くいた人間なんて居なかったから......」

「そういうことだよ! それじゃ俺部屋に戻るわ!」


 麻里の瞳がギラリと光り。


「見逃さないわよ」


 李糸の死が確定した時だった。


 *****


「全くあそこまでやらなくてもいいじゃないか......」


 結局2時間ほど麻里からの粛清を受け解放された李糸。


「なんだか天界に連れていかれたのが何年も前な気がするな~......」


 そう考えるほどこの数日間は、李糸にとって濃すぎるものだった。

 ステータス表示という現実ではありえないモノが、実際に表示され。

 妹だと思っていた女の子が実は天使だったり、天界や魔界なんてものが存在していたり。

 学校の教師が魔族であったり、いきなり隠密部隊に入隊させられ拷問じみた訓練や、死の危険を感じるような戦いをしたりなど、普通ではありえない生活をここ数日間のうちに過ごしてきたのだ。

 結果として李糸は、一生のうちに起きるはずのない非現実を、たった数日間のうちに経験したのだ。

 だがこの男は。


「まあ、いっか! 腹減ったし飯食おう!」


 どこか気が抜けていた。

 その為、なんとなく長く感じた。 それだけで話を済ませてしまう、そんな男であった。

シェリーから休暇をもらった李糸ですね。

次回からまた新しいことが起きたらなあ、なんて。

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