炭水化物、あらわる
掲載日:2016/04/12
炭と水でできた
化け物がいた。
右半身が炭、
左半身は水だった。
みるからに
だいぶ弱っているようである。
それもそのはず
この化け物は
本来は右半身が炎、
左半身が氷という
姿なのである。
もちろん、出てきた当初は
本来のあるべき姿であった。
しかし、
さっき、化け物から
いきなり大量の湯気が吹き出てきて、
湯気がおさまったらこうなっていた。
大きさもだいぶ縮んでしまい、
炎のような獰猛さも
氷のような冷徹さも
影を潜めていた。
そして、化け物は
「ホンットもう、勘弁してくださいよー。
一体、どうなってんすかー。
超マジ焦ったっすわ。
誰よりも俺がビックリっす。」
と後輩口調でブツクサ言いながら
足が届かなくなってしまった自転車を
押しつつ
家に帰っていった。




