第18話「合宿第4夜」
8月6日。安永たちカラーバトン隊はなぜかサッカー場にいた。
「俺達、なんでここにいるんだろう?」
「ていうか、サッカー部と練習試合って」
「校長、いままでも無茶なことを言ってたけど、これはあまりにも無茶すぎだって」
口々に不満をいうカラーバトン隊の面々。
「でも、ヤスケンがいるから、ちょっとはマシじゃない」
「そうだ、頼むぞエース」
「おいおい、プレッシャーかけるなよ」
あせる安永。
「じゃ、試合開始!」
鈴井校長が試合開始のホイッスルを鳴らした。
前半から次々と点を入れるサッカー部。カラーバトン隊には安永がいるが、安永までボールが回らない。
「おい、お前ら何やってんだ!しっかりやれ!」
鈴井校長が無茶な檄を飛ばす。
試合終了後、サッカーに翻弄されたカラーバトン隊は疲労困憊であった。
午後になると前日と同様、ルギーマーチングバンドの面々が指導にきた。カラーバトン隊は相変わらず行進をしている。男たちの顔から精気が失われる。
夜は学校の校庭で花火大会。コンビニで買った花火に火をつけ、花火の輝きを楽しむ生徒たち。その中で、サッカー部の菊地萌子が花火になかなか火がつかず苦戦していた。花火の火口を見ようとする菊ちゃん。
「あぶない、菊ちゃん!」
安永が叫んだ瞬間、菊ちゃんの花火に突如火がついた。
「きゃっ!」
尻もちをつく菊ちゃん。その前髪に火がついている。
「菊ちゃん、前髪が燃えてる!」
モモが急いでハンカチで菊ちゃんの前髪についた火の粉を振り払った。
「あ、ありがとうございます」
菊ちゃんは恥ずかしそうにモモに礼を言った。




