おさかな天国、たどり着くまでが地獄
数字の表記が気になりつつ、ついついそのままにしてきていましたが、これから直していこうと考えています。
過去部も順次修正していきます。少々時間がかかりますが大目にみてやってください。
まったくもって学習する気がないのがいますよ。
激安スーパーでは理性が働いたので「偉いぞわたし!」と褒めてあげたのがいけなかったのか。
なんかね、セイゴが安かったのだ。未処理の丸ままが三尾入ってちょうどよい。
セイゴはスズキさんとこの子ども。けっこうすきなのだ、スズキさん。
買おうかな、そう思って一度手に取ってみたものの。ほかの魚を見てから考えようと思い止まった。
処理済みの切身魚に混ざって、さっきのセイゴよりひとまわり大きなセイゴが二枚におろされた状態でパックされているのを見つけた。
――もしかして、丸ままのをひとり一尾って、でかくね?
我に返った瞬間であった。ありがとう理性。
二枚おろしの方は買ったけどね!(おい
帰ったら「あれ、育った?」だった。やっぱりか。
事件は帰り道に起きた。自分で起こしているのだが。
激安スーパーからの最寄りバス停より、ちょっと(一キロ弱)先のショッピングモールにあるバスターミナルのバス停から乗る方が三十分ほど早いのもあって、ついでに激安スーパーでは扱っていないものを買ったりもするからとぼとぼと歩いていくのだけれど。
そのショッピングモール内には、水産会社直営の魚屋さんがある。「意図しないおさかな三昧」回とかで出てくる「別の魚屋さん」がそれである。ここもなんかおかしいんだよね、いろいろと。
気づいてからは面白いから行くとつい覗いてしまう。
このところ「唐揚げに」と書いてあるわりにはデカいなあと思うサイズの小鯵を見かけてはいた。我が家では頭からいきたいから豆鯵の方が受けがいい。
時期的にはまだ少し早めではあるが、運が良ければ手に入る。よく出回るのは六~七月あたり。
それが、かご盛りで出ているではないか。対面販売。つい「これください」と言ってしまった。誰がやるの。わたしだよ……。
調理の有無を訊かれ、時間の都合もあり断った。これくらいは自分でやらないと、というのもある。
腰痛いんじゃなかったのか。
いや、食い意地の前には痛みなぞ。
どうにかならんけど。
これ激安スーパーだとたぶんトロ箱販売だもんなあ、そんなに要らねえ。買ったことはあるが、終わりが見えなくて泣きながら処理したことしか覚えていない。
で、代金払って受け取ったら妙にずっしりしている。
まって、何尾入ってるのこれ。
帰宅後に量ってみたら七百グラムを余裕で超えていた。二~三食分くらいになりそうね……もしかして、トロ箱三分の一くらいないか?
鯵八五、鰯二、鯛一。
……ん?
なんか違うのがいる。かごの下の方に隠れてたんだなあ。
鰯は潰れちゃってたから救出を試みたものの諦めたが、鯛はしっかりしているから一緒に揚げてしまえ。
鰯はたまに見るけど、鯛ははじめてだ。
キッチンばさみを手にがんばります……。包丁よりキッチンばさみの方が早いからね、サイズ的に。
ぜいごを落として、腹びれから胸びれの後ろをめがけてはさみを入れ、内臓を取り出す。よく水で洗って、ひたすら水気を拭く。膜と水気を取れるだけ取らないと、揚げたときにめっちゃ油が跳ねる。というか魚が爆発する。
ここで一度力尽き、拭いた魚はキッチンペーパーを敷いた器に頭を下にして並べ、ふんわりラップをして冷蔵庫へ。
どうにか一度目の揚げまではたどりつかないと。どうせ唐揚げ以外作らないし。
今回は入れ忘れたけど、片栗粉に塩と白胡椒を適当に混ぜたものをまぶして低温で揚げる。数の暴力に途中で飽きるのをなんとか誤魔化して完遂。
その後は食べるときに中温から高温で二度揚げして唐揚げとしていただいたり、南蛮漬けあたりを作りおき。
唐揚げは、花椒塩やカレー塩(カレー粉と塩を適当に混ぜたもの)、酢醤油なんかをつけると美味である。塩だけでももちろん美味しい。
しっかし、これだけあるとこの二品にしてもさすがに多い。
残りは冷凍だな……。
こうして書いておきながら、その日の食事は本文に一切出てこなかった鱈のペペロンチーノだったり。
購入時はセイゴで作るつもりだったんだけど、「あれ、育った?」が阻んだともいう。




