食べ方?
「『真実の口』って、手を入れると食べられるやつだよね」
突然、子が振ってくる。
それは「手を口に入れると、偽りの心があるものは手を抜くときにその手首を食われる」とかでなかったっけ? なんで皆食われることになってんの。
とも思いつつ、そういえば以前もなんか言ってたなと思い出し、答える。
「『ちゅるん』て?」
そう、やつは以前「『真実の口』に手を入れると、食われる。『ちゅるん』と」と唱えていたのだ。やけになめらかだな、おい。
喉ごしいいのかな、人間。
しかし、返ってきた言葉は。
「いや、人体の形状的には『ずぞっ』が妥当かな、と」
めっちゃ啜られてた。
うんまあ……凹凸あるしね、人体。ちゅるんといくには無理があるね。
人間の身体そのものがぬめっているわけではないから、口が粘液を出していると仮定しても、相当量の液体とともにものすごい勢いで吸われる……。
なんか嫌(想像した
「こわ」
これが日常会話である。
うっかり人に聞かれると「楽しそうでいいね」と言われるが、ちょっと冷静になって考えてみてほしい。これが日常って、どうなのよ。
「嘘をついたことがない人は居ない」というのが理由だそうで。
うん、まあ……成長のいち段階ですし?




