思わぬ不都合
夫は玄米ごはんが好きではない。わたしは好きなのだが。
理由はひと言「もしょもしょする」とのことだ。
義母がくれたタッパーウェアの圧力鍋、結婚する前もあれと同じもので炊かれていたはずなのだが。義家で買っている米の品種は聞いたことがなくて不明ではあるが、おそらくコシヒカリだろうなと踏んではいる。けっこうなもっちり玄米ごはんに炊き上がるのだけどな。
義母はそこに大豆やらなんやらを追加して炊くのが好みだから、そのせいもあるかもしれない。義父もあまり好まなかった模様。とはいっても、玄米に乾物豆を加えて炊くレシピも鍋の取扱説明書に載っているから、そこまでもしょもしょ系ではなかった気がするのだが。こちらは一、二回ほどしか食べたことがなくてあまり記憶がない。
そこへ、わたしが米への制限がかかった都合でハツシモを定期購入することにし、しばらくは白米を買っていたところに、フと目に留まった、予約購入限定の胚芽精米。
玄米よりはもしょもしょしないのではないか。白米よりも栄養価高いし。同居していた頃は自家精米だったから五分づきにして食べていたし、そこまで抵抗もなかろう。
そう考えて、白米から胚芽米に切り替えた。
買い始めから特に苦情もなく食べ続けてきていたのだが。
高アミロース米の実食検証を続けたのが仇となったか、高アミロース米にやられると麺類で調整していたこともあり、しばらくぶりに胚芽米を炊いたところ。
「米、変えた?」
「いや、いつものハツシモだよ?」
「なんかもしょもしょするんだけど」
苦情がきた。
水加減も炊飯器も変わっていないのだけどな。かといって、夫が味覚に敏感というわけでもない。
ぶっちゃけ初めて作った料理すら「いつもと違う!」と言ってのける夫の発言は、あまり信用していない。
ま、たまたまなにかが気に入らなかったのだろう。
好物でも添えてごまかしておこうか。
といいつつ、実は手元にひとめぼれが。二キロがあったので思わず買ってきてしまった。
予定を消化したらお試しをするつもりである。片親と、もう片方の親の親にコシヒカリがいるのがどう作用するか。無事だったまっしぐらが曾祖父母にコシヒカリ居まくりだったのが納得いかない、というのが試す原因な気もする。
ようやく見つかったあいちのかおりは、五キロしかなかったため泣く泣く断念。
「こんなところにササニシキが!」は、五キロだったことと他の荷物が重くて断念。
ままならないものである。
一方、韓国米と表記された四キロ入りの米をはっけんした。しかしどう好意的に見ても、あちらの米はもちもち系なイメージがぬぐえず、しかもそこの売場にあったものはブレンド米と表記されていたから「しぬな……ハラ……」と諦めることに。
帰宅後に調べてみたところによると、わりと日本の米(コシヒカリなど)が主流で栽培されているようだ。しかし肥料の関係か米のたんぱく質含量が多めということだから、おそらく米アレルギーの人はもちろん、わたしもやめておいたほうがよさそうである。
気になるのに。




