自家製酵母
わりと物騒なネーミングだと思う。自家製天然酵母。
製パンからの興味本意から、流れで散々手を出しておいてなんだけど、本当にその素材から採れたのか、わからないから。空気中のなにかで醸してるのかもしれないんだよね。
発酵と腐敗は紙一重。うむ。まあほぼ同じということで。
思い返せばいろいろやったなあ、と、振り返ってみる。
やったことのあるかたに同情してもらおうと目論んでいる。
初心者向けといわれるレーズン、りんご、ヨーグルト。
このへんは全滅した。レーズンとりんごは起こせるようになったけど、ヨーグルトは単体だと相変わらずカビる。
あまりのできなさに腹を立て、ノリとイキオイでヨーグルトに粉をダイレクトインしたら、翌朝、冷蔵庫内で溢れていた。掃除がたいへんだった。
冷蔵庫でも受け皿は必須……。
いちご。単体だとカビる。
これがヨーグルトと合体させたいちごヨーグルト酵母にすると、素直に起きる。
パンケーキやワッフルを焼いて満足する(食えよ
梨。可もなく不可もなく。りんごの方が香りがいいと思った、そこは好みかな。
メロン。発酵はしたけど、パン生地こねようとしたらドロドロにとろけた。蛋白質分解酵素か。やられた。
バナナも似たような感じだった。
ドライマンゴーとかの南国ドライフルーツでパン焼いてる人をどっかでみたけど、どうやってんだろ。ジュースで継ぐのかな。
ローズマリー。夫が取引先のかたからレジ袋いっぱいに入った枝をいただいてきたので、出来心で。発酵はしたけど、膨らまない。フーガスとかスコーンなんかにすると、よい感じ。
庭の手入れをする度に大量に枝をいただいた。うれしいけど、多すぎた。ローズマリークッキーにして一部返却。
先方から海老鯛(海老で鯛を釣る)と評される。
青梅。梅シロップを作るときに取り分けた分で。発酵力はすごいがパンにはならなかった。
すいか。パンにはなったが、二度とやらない。真夏のごみ集積場のニオイがする。我ながらよく続行したな。
できたパンはほんのり青くさかった。瓜だね。
ミディトマト。家庭菜園でシーズン終盤の実を使ったせいで、パンにはなったけどいまいちトマト感がなかった。最盛期のものでやってみようと思ったはずなのに、すっかり忘れ去ってたね。
紅茶。どうにも見極めができない。どうも茶葉の選定から間違えている気がする。
酒粕。油断すると冷蔵庫内で溢れる。勘弁してくれ。
うまくできると、なんとなくチーズっぽい香りのパンになる。
味醂粕。発酵はしたけど、ぜんっっっぜん、膨らまない。パンにはならない。
子「そういう酵母じゃないしー」知ってたなら止めてくれよう。
腹いせに酒饅頭にしてやった。味醂饅頭か。
酒饅頭との違いはよくわからなかった。
あとなにやったのかはあまり覚えていない。蜂蜜漬けにした花梨の残骸で試してみたのは発酵しなかった。蜂蜜が濃すぎてだめだったのだろうか。蜂蜜だし、発酵すると思ってたんだけど。
書き出してみると、かなり節操なく手を出していることがうかがわれる。いかに考えなく生きているかが丸わかりである。もう少し考えて生きればいいのに(自分のことだよ
そして思う。創作話のパン作り、よくあんなにカンタンにとっととできるなと。
超テキトーだったすいかがパンになったから、カンタンといえば簡単なんだけど、すいかで成功するまでに散々いろんなものを醸していたから、何もなかったところから即うまくいくのって相当な熟練者だと考えてしまう。
ただの僻みだね、これは。




