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ポークビーンズ

違いがわからないものがシリーズ化できそうな気がしてきた。


わたしは小学生の頃に学校給食で出てきたポークビーンズがすきだった。大豆と玉ねぎ、にんじん、そしてソーセージのトマト煮なのだが。今にして思えば、旨味は大量のソーセージから出たものだったのだろう。給食センターで一気に大量に作られるからこその味であったともいえる。


家ではトマト煮が出てくることがほとんどなかった。まれに鶏もも肉が野菜ジュースで煮込まれたくらいで。だいぶ後になってから母が加熱したトマトを嫌っていたことを知った。トマトジュース煮は母なりの気遣いだったのだな。


食事の支度をするようになってから、何度も作ってみては「なんとなくこれじゃない感」を覚えながら四半世紀。いつの間にやら学校給食のポークビーンズとは完全に別物と化したそれを作って食べている。少しばかりチリパウダー(シーズニング)を加えてスパイシーになった。


そしてふと湧く疑問。

ポークビーンズとチリビーンズの差はなんだ。


ポークビーンズは、文字通り豚肉と豆を主体としたトマト煮込み料理である。オーソドックスなアメリカ料理の「お袋の味」。

豆は白いんげん豆が使われるが、日本では大豆が使われることが多い。わたしも大豆で作ったものの方がなじみがあってすきだ。


チリビーンズは、テキサスやニューメキシコなどのアメリカ南部発祥のメキシコ風アメリカ料理である。トマト味のピリ辛スープで豆を煮たもの。

豆はレンズ豆やひよこ豆、大豆などが使われることが多い。ミックスビーンズだと手軽に使える。


そしてさらにわき上がる疑問。

チリコンカーンはどうなのさ。


チリコンカーンは、メキシコ料理に由来をもつ、テキサス発祥の郷土料理とされている。メキシコ料理と近縁のテキサス州独自の料理として、テクス・メクス料理に分類される。チリビーンズもここに入る。

スペイン語で肉と唐辛子を意味するチリコンカーンは、チリビーンズとほぼ同じである。



チリビーンズとチリコンカーン、どっちも同じに見えるのだが、わたしには。

ただ、チリコンカーンには豆が入らないばーじょんもあるらしいので、豆が入っていればチリビーンズでいいのかという、非常に雑な解釈をした。


ミックスビーンズだと、家ではわたし以外あまり好まないから、このへんのトマト煮を作るときは決まって大豆である。以前は真面目に乾物の大豆を水で戻して下茹でして、としていたのだが、戻した大豆の量がいまいち把握しきれないことに腹を立て水煮を使うようになった。ストレスが減ってなかなかよい。

肉はがっつりいきたいときは塊肉を刻んでいく。そうでないときは豚こまや切り落としなどの薄切り肉を刻み、それすら嫌なときは挽き肉を使う。それぞれうまい。

味出しに、ソーセージやベーコンを足す。

玉ねぎ、にんじん、セロリ、にんにく、じゃがいも、ピーマンを刻み、よく炒める。塊肉を刻んだときはにんじんと一緒に炒めて残りの野菜を順次足していくのだが、薄切り肉と挽き肉のときは野菜を炒めてから肉を加えている。大豆は油がまわる程度に炒める。

トマト缶、水、さとう、コンソメ、しょうゆ、チリパウダーを入れたら、ふたをして煮ていく。時折上下を返しながら、だいたい水気がなくなるまで煮詰めていく。味をみて、足りなければソースやケチャップ、塩などで味を整える。


ポークビーンズが出来上がったところで、謎の好奇心がうまれた。

出来心のまま、検索してみる語句は「ポークビーンズをごはんにかける」。


普通に「ポークビーンズごはん」なるものがヒットしたのだが。

以前、デミグラスソースで中華まんを作ってから検索してみたらコンビニで売っていたらしいことを知ったときの衝撃と似ている。


で、やってみた。


豆カレーだ。



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