表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
201/261

山椒の実

何年か気にはなっていたものの、気持ちの踏ん切りがつかずに手を出したことがなかった山椒の実。使い途がいまいち思い付かないのが最大の理由である。


それがある日、買い物に出かけた際いつの間にかかごに入っていた。わたしは手にとってすらいない。

となると、入れたのは子である。


自分でやるのかな、最近料理に目覚めたみたいだし。まだ興味があるのはパスタ止まりではあるが。


するとおもむろに「(調理は)お願いしまーす♪」ときた。


……。


…………。



「……きしゃああぁぁぁぁああああっっっ!!!!」



荒ぶる母、爆誕。



レジで取り消しのお手間をかけるのも嫌だし、そのままお買い上げである。

まあ、これもなにかの縁だよねと自分に言い聞かせ、とぼとぼと家に帰る。


興味があったときにけっこう調べたから、レシピは手元にある。

……だから狙われたのか……? 知っているとは、強みでもあり弱みでもある。



傷んでいるところを取り外し、水でよく洗い、たっぷりの湯で茹でる。

ざるにあげて水にさらし、何度か水を取り替える。味見をしてもよくわからない。たぶんこんなもんでいいだろうと、適当なところで切り上げる。

水にさらしている間に、茎と軸を取り除く。レシピによっては最初に茎と軸を取り除くものもあるが、茹でてからの方が断然外しやすい。加熱されて気持ちやわらかくなるから。軸は取らなくても良いとされることが多いけれど、作る料理によっては邪魔になるから取り除くことにした。

よく水気を切ってからさらにペーパータオルで水を拭き取り、小分けにラップで包んで冷凍する。



さて、このあとどうしよう。

「お願い」はされたけれど、何をお願いされているのか。


とりあえずちりめん山椒でも作るか。


ちりめんじゃこを買ってくる。ざっと湯をかけて塩を少し抜く。

酒とみりんを鍋で沸かして煮きり、ちりめんじゃこを加えて灰汁を取りながら煮汁が半分くらいになるまで煮る。

さとう、白だし、しょうゆ、山椒の実を加えて汁気がなくなるまで煮る。

干せるところもないし、しっとり系にしとこ。


薄口しょうゆは常備していないから、まあいいや白だしで。という雑さを発揮。味は変わってしまうが色を薄めにするなら構わんだろう。


たぶん?


味見をしたら、まだ馴染んでいないせいか山椒で口の中がしびれる。もしかして、下処理後の水さらしが足りなかったのだろうか。

でもできてしまったものは仕方がない、悶絶しながら食べる。



次は鶏の唐揚げにぶちこむ予定。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] わぁ、山椒なんて使ったことないや(´⊙ω⊙`)すげぇ せいぜいビンに入った粉のアレくらい。 カゴに入れられて、きちんと使うっていうのがすごい‧˚₊*̥(⁰͈꒨⁰͈∗︎*)‧˚ [一言] …
[良い点] 更新嬉しい╰(*´︶`*)╯ 私もだよ!山椒ネタある。 どうしようかと思ったけれど…とりの唐揚げ!美味しそう! でも、旦那が山椒苦手なので料理に使えない。 旬の食材は手を出してみたくな…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ