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つむじの数

つむじ。おおむね頭頂部にあるうずまき。巻いてないこともあるらしい。

あたまのうず、ともいわれるあいつ。


わたし、ずっと自分のつむじはふたつだと信じてた。

実際、頭頂部にあるのはふたつ。間にハゲもあるけど。


我ながらそのとき何をしたかったのか、いつまで経っても全然わからない(覚えてもいない)んだけど、某お店の椅子からコンクリ床に頭から落下、怪我をするという謎の事態が発生したのだ。

自分でも思うね、アホの子だって。なにやってんだかって。

まあね、木登りしていてそこそこの高さから落下、腹部を強打しながらけろっと生きてたりするから、生命力は強いかもしれない。別の日に、同じ木の似たようなところから落ちた人は病院送りになったらしいし。

で、病院で縫合してもらった結果、ハゲが誕生した。

成長とともに皮膚の伸びる具合が少なくて良かったよ。みっつめのつむじと間違われてるけど。

つむじはふたつです、はい。


「つむじがふたつある人は、頭がよい」と聞いて、調子にのっていた時期もあったりする。

だが、しかし。わりと早いうちに現実に打ちのめされるのである。

まあそんなもんだよね、うん。


で、「ふたつだと信じてた」がまた不思議なもので。


高校時代まではそれなりの長さもあるショートヘアだった。後ろは服装規程に引っ掛からない程度の「襟足いっぱい」指定で。

その後は合う美容師さんを求めて美容室ジプシーをしようとして失敗、美容室へ行くこと自体が嫌になって伸ばしっぱなしという状態で過ごしていた。


だから、知らなかったのよ。


ある年、急に思い立って、刈り上げにした。

思いきって入った美容室で担当してもらった人が、この人なら大丈夫という謎の確信をもったから。

ほかの美容室で散々嫌がられたカットを難なくこなしてくれて。


「あれ、穂積さん。ここ、うずありますよ。知ってました?」


……うん?


手鏡を渡してもらって、合わせ鏡で確認する背面。

美容師さんが示す場所は、うなじ。


「わー、なんだこれ」

四十年以上生きてきて初めて知ったよ、こんなところにうずがあるの。

しかも左右両方ともにある。こんなんあり? 片方なんて、キレイにうずまきの中心まで、はっきりくっきり見えるもんね。台風の目か。

美容師さんや、ハラ抱えてうずくまって肩震わせてないで。ふつーに笑え?

「こ……こんなところに……こんなキレーにうず巻いて……」

なんでそんな息絶え絶えなん。落ち着こうか、お互い。

思わず実家まで見せにいってきたよ。各方面に笑いが提供できてなによりです(やけくそ


道理でね、半端な長さのときに後ろでひとつ結びにすると、逃げる毛が多いのよ。ふたつ結びにすると、適度にまとまる。

生え方に癖があるのは知ってたけど、まさか正体がうずだったとは。

自分のことだけど、案外知らないものだなあ。実家の人たちも知らなくてびっくりしたけど。そんなものなのかな。

人によっては、側頭部にあることもあるそうな。髪の生え方に癖がある場合、確認してみたほうがいいかもしれない。


ということは、だ。

わたしのつむじは結局いくつになるのだろうか?

今のところまだ、ふたつと言っているけれども。

やっぱり、よっつ、なの?


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― 新着の感想 ―
[一言]  せなかとか、じぶんには見えないところもありますもんね。  意外と、自分のこと、自分では知らないのかも。
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