悠久の時をこえて
若干お勉強ちっく。
「墓参の怪」回でちょこっと触れた、公園墓地。
このすぐ近くに学校が建ってたりなんかして、この学校のことを「山の上の学校」と思ってたし言ってたし(酷い)、周囲もそう言っていたのだけど。
それが覆ったのは中学生のときの社会科の時間。苦手な地理、うへーと思ってたところで始まった脱線話。
いつもどおり、ぼんやり聞いていたのだけども。
「あっちの『山の上の学校』ね。あれ、正確には山じゃないんだよ」
なんですと?
一瞬でぼんやりから覚醒したよね。
「向こうのね、市境のおっきな川あるでしょ。あれの河岸段丘なんだねえ」
ざわつく教室。まじか。本気で山じゃないんか、あれ。
「まあ、本当に初期の初期の部分だから、山だと思っちゃうよねー。こうしてみると、よくもまあずいぶんと長い時間をかけて、あそこまで行ったもんだと。すごいもんだよねえ」
あそこまでいった、つーか、そんだけ川幅減ったってことよね。もとの川、どんだけ幅デカかったのよ。スケールにおののく。
てことは、だ。反対側も同じなわけで。
隣市の山だと思ってた辺りは間違いなく該当するし、その向こうの市もあやしいな。あっちもずっと山だ山だと言ってきたけど、ひょっとしたらひょっとするやもしれん。
ずっと後になってから思い出して興味本意で調べてみたら、まじもまじだった。しかも、河岸段丘に沿って古墳がそこそこの数あるんだわ。うわー、こんなところで地理的歴史かーい。
もしかして地質学も絡んでくる? 興味はあるけど覚えられーん! と投げ出してそのままだったのを、最近思い出した。
あれか、このところ墓地火葬場まわりの昔語り(そのうち「おかあさんの昔話」で書きます。たぶん。まだ、かなりとっ散らかってるから先の話)を集中的に聴いてたからか。
でも母、あれが河岸段丘なのは知らなかったらしい。聞いてきたその日に話したら驚いてた記憶がある。
その土地に住んでたら知ってるわけじゃないんだなあ、案外このテの話って。
きっと、今話しても驚いてくれるだろう。興味がなきゃ忘れる話題だ。
学校の勉強って、離れるとかなりの部分を忘れるんだけど、なんでかこういうのは覚えてたりするものである。不思議だね。
そして、やっぱり件の学校は相変わらず「山の上の学校」なのである。
だって説明ラクなんだもの。
住んでいる地域に大きな川があったら調べてみると、面白いかもしれない。




