栗の渋皮煮
「栗ごはん」回で渋皮煮を作れなかったのが相当悔しかったらしく(他人事)、急遽、激安スーパーへ突撃をかける。
もはや奇襲。
しかし今回も、あまりよろしくなかった。栗虫とご対面しすぎ問題。でももう片方の品は鬼皮がはじけていたから、渋皮は乾いていたと思われる。
予定より重量のある品をげっとできたから、よいことにする。おおむね一キログラムほど。
正味量どれくらいになるんだろう(不安
初めて覚えた渋皮煮のレシピがとても丁寧なものだったのもあり、とても手間をかける。
鬼皮を剥いた栗を、重曹を加えた水で茹でること三回、真水で茹でること三回。茹でては流水で洗い、重曹水と真水との間で栗の表面を走るふっとい筋を竹串で丁寧に取り除く。
今回は作業を始めたのが遅かったため、重曹水で茹でるところまでで初日が終わった。日付が変わっていて「ねむいよ~」と泣き言をこぼしながら作業を終える。
翌日は当然寝坊したよねっっ!(焦った
真水で茹でて洗った後、ノーダメージのものと影響の少ないダメージのものの組と、渋皮の破れてしまったものの組とに分けて正味量を量る。
ダメージの少ないものは砂糖が入ることで渋皮が締まるのでよいのだが、ダメージの大きなものは一緒に煮てしまうと中の栗が溶け出てきてしまうのだ。煮汁が濁って傷みやすくなるから、分けて煮る。
茹でているときにぐらぐらと沸かしてしまうと、どうしても渋皮がはじけてしまうのだ。火加減が難しい。一度、うっかり放置してしまい半分以上がこの沸騰による皮のはじけに見舞われたことがある。あのときは正味量で二キログラム近くあったから、正直泣けた。できたものをやけ食いした。
どうしてどちらも渋皮煮にするか。渋皮の破れたものの方が味染みがよいから好きなのだ(笑
あと、渋皮の破れたものは一部を裏ごしして渋皮煮ペーストにする。あんぱんの具にしたり、お菓子の生地に混ぜたりするのだ。昔焼いた渋皮煮ペースト入りのシフォンケーキはおいしかった(自画自賛
さて。
分けた鍋の中身があたたまったら、先に量った栗の正味量の半量の砂糖をそれぞれ用意して、数回に分けて加えながらじっくりと煮ていく。砂糖を分けて入れるのは、豆などを炊くときと同様の理由で一度に入れると締まってしまい、かたい仕上がりになるからである。
浸透圧こええー。
最後に好みでブランデーを少々。今回は入れていない。
保存瓶が足りないので、冷めるまでそのままおいといてじっくり味を馴染ませてから、きれいなものは一部を一粒ずつラップでぴったり包み、保存袋に入れて冷凍する。
解凍してお茶請けにしたり、正月のおせちに使ったりする。かちぐりが何年経っても上手に炊けないので代わりに(サイズがおかしい
常温で長期保存するならば、砂糖の量は栗の半量ではなく七〇パーセントまであげてやるとよい。耐熱ガラスの瓶の肩まで煮汁を注いで栗が空気に触れないようにし、瓶に合わせた方法で脱気密封する。
何度これで保存瓶の蓋が開かなくなったことか。
瓶、変えようかなあ。
最後だけやっつけ仕事したから、普段使いの保存容器(プラスチック)に入れてしまった。
瓶詰めするなら再度あたためが必要。
でもすぐ食べきってしまうような気もするし、悩むところである。
残った煮汁は半量~三分の一くらいになるまで煮詰めてシロップに。
栗のはちみつまではいかないが、栗風味の濃厚なものになる。パンケーキにかけたり、紅茶に入れたりして楽しめる。




