栗ごはん
何年かぶりに渋皮煮をしよう(ついでに実家へ持っていこう)と思って買った栗が、どうやらハズレを引いてしまったらしい。鬼皮を剥いたときに持った感触がおかしいものが多かった。
定休日前の激安スーパーはいろんな意味で危険である。売りつくしたいから。
しかし栗でハズレを引いたのは人生初かもしれない。けっこうショックだった。
気を取り直して渋皮も剥いていく。栗ごはん用に処理してしまおう。
いつもは大振りの栗を選ぶのだけれど、実家に持っていくなら食べやすいサイズの方がいいだろうと珍しくMサイズの栗を選んだこともあり、剥いても剥いても終わらない。
ひー。
包丁の持ち方が悪いから、毎回渋皮を剥くときは刃の当たる親指の皮が薄くなる。今回は栗のサイズが小さいから、刃の当たる位地がずれていたようだ。そして数も多かったためうっすら剥けていた。流血はないが水はしみるから地味に痛い。
栗ごはん一回分ずつ袋に小分けし、袋ごとに砂糖を大さじ一程度まぶしておく。空気を抜いて袋の口を縛ったら冷凍保存。
使うときは凍ったまま砂糖を水で洗い流し、水気を切ったら炊くごはん(水、調味料などを合わせた後)の上に乗せて炊飯する。
砂糖をまぶすのは保水と、原理がよくわからないのだけれど栗の色落ちが少ないような気がするのだ。気のせいかもしれない。
薄皮を剥いてもダメだったものを除けば、栗ごはん二回分ほどの栗の量になった。
だいぶ目減りしたなあ。
一回分は冷凍し、もう半分はその日のうちに栗ごはんにする。
しょうゆとみりんを加えるばーじょんの方が多いが、今回は昆布だしと塩のみのシンプルばーじょんでいくことにする。
これまではうるち米ともち米を混ぜていたけれど、今後はうるち米おんりー。ちょっとさみしい。けれどもハラの負担を考えて。
栗を剥くのに疲れ果てて昆布を切るのが面倒になった(たかが半割り)ので、食塩無添加の粉末昆布だしを使う。毎回サイズ感を間違えるのだな、昆布。大は小を兼ねるのと濃いめの昆布だしは好きだからいいけれども。なんか敗北感を覚える。
炊き上がってから取り出した昆布を刻んで具にしてもよいのだけど、それをすると家族から苦情が。かといって刻んだ昆布を食卓にあげても食わねえだろおまえら。
だいたいわたしひとりで食べちゃうけど。
メインのおかずがシイラのムニエルだから、ごはんの塩は少し控えめの米三合に小さじ一弱。レシピによっては小さじ一.五という濃いめのものもあるが、おかずがあるなら塩は控えめの方がよいように思う。
炊き上がった栗ごはんは、もち米を使っていないからもっちり感はないが栗の甘味を引き立てるさっぱりさがうれしい。こちらもけっこう好みだったのだと知れてよかったと思う。
少し固めに炊くとよいのかもしれない。この辺は好みの範疇となるな。
渋皮煮をサボっても栗ごはんは毎年作っている。やっぱり栗好きなんだなあ。
いちばん割に合わない栗の加工は栗きんとん(おせちでない方)だと思う。




