表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
140/261

学生んときの思い出 車外アナウンス

原付、原動機付自転車の法定速度は時速三〇キロメートルである。

通学に使っていた頃、家の前の国道は制限速度が六〇キロメートルで原付で走るにはあまりに危険すぎるので、別の道を通っていた。ぶっちゃけ選択ミスともいう。

しかし裏道は一時停止を守らない車が多すぎて、それはそれで身の危険を覚えるのだ。

あの道を選択していたのは、周辺でもっともリットルあたりの単価が安い、そして学割があるガソリンスタンドがあったからでもある。また、ここへ行くには裏道がないという立地でもあった。まじ一本道。


利用していたのは片側一車線の県道。制限速度は時速四〇キロメートル。

時速三〇キロメートル以上四〇キロメートル未満で走っていると、次から次へと普通車からナチュラルに幅寄せされて路側帯へ落とされる。当時のその道路には、車道と路側帯の境界線あたりで数センチの段差があったため文字通り落ちる。落ちたら最後、信号交差点で脱出するまで車道へは上がれない(やったことないけど絶対に転倒する


そんなある日、それでもめげずに走っていると、車が全然いじめてこない。

珍しいな。


そんなことを思いながらミラーを見たら、そりゃあ幅寄せなんかされるわけがないわ。

後ろがパトカーだった。


最終的にわたしが右折する交差点まで、信号の数は少ない。このパトカーどこまでくるんだろ。後続車がイラついてそうでこわい。

数キロメートル後。右折レーンに入ったところで、パトカーは直進しながら放送していった。


「速度を守って、安全運転。えらいえらい!」


へ?


ちょうど停まったところでソレだから驚いて横を見たら、運転していたお巡りさんがこちらに手を振っていた。いや前見て前。


つーか、もしかして他の車に聞かせてないそれ?

ハタチ過ぎて「えらいえらい」とか言われるとは思わなかったよ。


褒められるようなことは何もしてないと思うのだが。

時速四〇キロメートル未満で走っていたのはあの道だけでないし。理由は簡単で、それ以上出すのが怖かったのだ(笑

家の前の国道を走れない最大の理由である。

みんな当たり前に八〇キロとか出すし。夜中になると一〇〇キロ超える。おそろしい。

実家の窓から外を眺めつつたまに「この道制限速度いくつだったっけ?」となる。



パトカーから放送されるのは、高校生のとき以来かも。

わたしは私立高校に通っていたのだが、近くの県立高校と制服がよく似ていて(今は全然違う)。県立高校には自転車通学者対象に学校指定のヘルメットがあり、通っていた高校にはなく、おまけに着用指導もなかった。

ある日の夕方遅くに自転車で信号待ちをしていたところ、通りすがりのパトカーから「ヘルメットをかぶりなさーい!」と一方的に叱られた。


「ないんですけどー!」

反射的に叫んだけれど当然のことながら、パトカーには聞こえない。

言い逃げは卑怯だと思った。翌日学校で言いふらし、めちゃくちゃ笑われた。

笑い事じゃねえんだわ。今だから笑うけど。


今なら警察署に苦情言えるんだけどな、当時は思い付けなかった。残念。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 秋の交通安全運動期間中ですね。 安全運転、原付きは本当に無防備だから大事なことですよね。 先日、初めて車校以外で二段階右折をする原付きを見て感動しました。 [一言] 警察って「そこの白い車…
[良い点] 警察に声かけられたのは職質の時だけかなと… あとは交通安全週間の時にガムをもらいました。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ