エアコン様様
昨秋の終わりにエアコンが壊れた。
リモコンと通信してくれないのだ。故障確認とかいう項目がリモコンにあるのだが、室内機と通信してくれないから確認のしようもない。
取扱説明書では埒があかなかったので、メーカーサイトへ突撃。室内機の自己主張をもとにどうにか確認できたところによると、室内機の制御系統がお逝きになったぽい。
リモコンもあやしいといえばあやしいのだが。
耐用年数まであと一年半くらいだったんだけどなー……。
台所と一体のLDKに設置した時点でなんとなく予想はついていたけれど。やっぱりもたなかったかー。ここ一~二年ほどは排水部が詰まって室内機から水漏れしてみたり忙しかったからな。ホースの詰まり抜き、大活躍である。
油め。
しかし、修理するにしても買い換えるにしても、夫の築き上げた複数箇所のバリケード群がどうにかならないことには業者さんを呼べない。
たどり着けないんだよエアコンまで。
指摘するとキレるし、ほぼ諦めていた。
暑くてもキレるんだが。
めんどくせえな。
壁掛け時計の温度計で室温が三八度とかお抜かしになった日(この日の最高気温は三三度か三四度だった)も自然風に任せてヘロヘロにすごしていた。
真夏は壁から室内に向けて放熱してくるからな、この物件。おそろしい。
のだが。
ようやく気づいた。気づいてしまったのだ。
「もしかして、室内機の強制運転(自動運転)生きているのでは」
むしろなんで今まで気づかなかったのか。
暑さでやられていたのか。
そんなことはないな。汗の量が尋常でないだけで、通常運転のはずだ。
全てを諦めた段階で抜いてあったコンセントのプラグを差してもらい、手当たり次第にボタンを触っていく夫をなだめすかしながら強制運転を始動させることに成功する。
自分でやろうとしたのだが、コンセントにまったく届かなかったのだ。昨秋はわたし、どうやって抜いたんだっけ。
エアコンって一応精密機械だと思っていたのだけれど、IT系技術職にかかったら手当たり次第にいじり散らかすものなのだろうか。いや違うな、それでは技術職の人に失礼だ。
槽乾燥機能の作動中だった洗濯機の電源をいきなり切ってしまい、制動がきかないようにして「洗濯機壊れたかもしれない」とか泣くのと同じにしてはいけない。
嗚呼黒歴史。
買って数ヶ月の洗濯機に余計なことをするから叱られるんだ、わたしに。
「ああ……涼しい……。」
うちのエアコンの自動運転は設定温度がたしか二八度だったと思う。二六度だったかな。それがこんなに涼しいとは。
とりあえずこれでしのげるところまでいってみるかなあ。
でないとカメさんが煮えてしまう。
冬は石油ファンヒーター。
天気のいい日の昼間は暖房要らず。むしろ窓を開ける……。




