表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
怪傑!OLレンジャー☆ごくごく普通の働き女子が迷惑なあいつをこらしめる!  作者: 高山流水(高山シオン)
OLレンジャーの優雅な?休日

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

69/88

69

「どんなって言えばいいのかな……」


三樹は考えながら、スプーンで料理をかき混ぜた。そのくせ食べない。

ビールのグラスを持ち上げて、かと思えば、飲まずにテーブルに置いた。

挙動がおかしい。すっかり照れているのだ。


「三樹ちゃんは、年上で頼もしいヒトがいいんでしょ?その辺はどうなの?」

さくらが言う。なかなかの聞き上手だ。


「うーん……年上だなぁ……」


さくらと和泉がテーブルに身を乗り出し、頷きながら聞いている。食事もビールもいったん休止だ。


「頼もしいのかな……うん、頼もしいかも。あと、優しいし」

そう言ったとたん、三樹の顔がゆるむ。でれっとした。


「え?なにそれ最高!やだー、すごーい三樹ちゃん、理想のタイプと出会っちゃうなんて。きっと運命の人だよぉ。絶対そうだよ!やだー、いいな、いいなー。ほら、もう一回、乾杯しよ、乾杯!」


さくらがグラスを持ち、三人は飲みかけのビールで乾杯した。


「それから?見た目は?どうなの?カッコいいの?イケメン?ねえねえ」

さくらの目が輝いている。


和泉も静かに、三樹の言葉を待っていた。


三樹は、これ以上ないぐらいに顔を真っ赤にして、

「うん、まあ……。カッコ、いい、かな……」

と、言った。


ほんとうは胸を張りたいぐらいにカッコいいと思っている。


「どのぐらい?」


「え?どのぐらいって言われても……。私が今まで見た男の人の中では、一番かも……」


「何それー!」

さくらが声を上げ、注目を浴びてしまった。


和泉が咳払いをする。さくらは、テーブルに身を乗り出して、声のトーンを下げた。


「三樹ちゃんずるーい。そんなにイケメンなの?ねえねえ、三樹ちゃんて、もしかしてメンクイ?」


三樹も、つられて内緒話のようなトーンで答える。


「そんなこと、ないと思うけど……。たまたま、イケメンだったっていうか」


さくらは、疑わしそうに、「ふ~ん」と、一応は返事をしたあと、

「もしかして、背も高かったり?」


「うん、高いよ」


「何それー!」

またしても、さくらが声を上げた。


さくらの好みは、高身長で高収入のイケメンである。


つまり、桐生という男は、さくらの好みに合致しているとも言えた。


ただ唯一、彼女の中の「高収入」に当てはまるかどうかは分からないが。


当のさくらは、またしても、慌てて口元を押さえながら言った。


「ちょっとちょっと、ねえねえ三樹ちゃん。写真とかないわけ?」


和泉も、頷きながら身を乗り出した。珍しく、頬が紅潮しているように見える。


「それが……」

三樹がすまなそうに言った。


「ないのー?」

さくらが大げさにがっかりした。


和泉も残念そうな顔をしている。


ふたりを見た三樹が、言い訳をするように口を尖らせた。

「でも、写真を撮るのが、あんまり好きじゃないって言ってたから……」


「えーそうなのー?でもぉ、彼女が一緒に撮ろうって言ったら、普通、撮ってくれるよ!」


さくらが、残りのご飯を食べながら、不服そうに言った。


「探したら、何か、あるんじゃない?ねえねえ」


「まあまあ、世の中にはいろんな人がいるんですよ。写真が嫌いなイケメンがいてもおかしくないんじゃないですか?」

和泉が、さくらをなだめている。


「そうかなぁ……」

さくらが唇を尖らせた。


「あ、そうそう」

ふいに何かを思い出したように、和泉が軽く手を叩いた。

「ところで、お母様との約束は果たせそうなの?」


「え?約束?」

三樹思わず聞き返したが、ほどなくして思い出した。


あれは、今から一年ほど前の出来事だった。


あまりに腹の虫がおさまらず、宿さんに愚痴ってもまだ足りなくて、和泉とさくらにもぶちまけたのだった。


イケメンの話で盛り上がる女子会。

話題は思わぬ方向へ……。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ