【漫才】なろうになろう4
二人「はいどーもー! 『ナローになろう』でーす!」
ボケ「知ってるか? 交差点でトラックに轢かれたら異世界に転生できてチートもらって無双できるらしいぜ?」
ツッコミ「分かってるって。ちょいと交差点でトラックに轢かれてくればいいんだろ?」
ボケ「ひょいとテレサテンでマリックにイカれる?」
ツッコミ「うぉい! 異世界転生コントをやるんじゃねーのかよ!」
ボケ「磯貝先生今度?」
ツッコミ「誰だよ! いそがい先生って! 中2ん時の美人教師かよ! ピアノを弾くと巨乳が揺れる!」
ボケ「なんで知ってんだよ! まさか磯貝先生のストーカーなの!?」
ツッコミ「なんでも何も俺ら小中高とずっと一緒じゃねーか!」
ボケ「嘘つくなよ。お前なんか知らないって。同窓会の案内も来てないくせに。」
ツッコミ「そ、そりゃあ来てないけどさ……」
ボケ「だろ? 俺は磯貝先生今度会うけど。みっちゃんは留守番な。」
ツッコミ「うぉい! 俺の中学ん時のアダ名! 津田 小道でみっちゃん! そして磯貝先生今度会うって! 俺だって会いてーよ!」
ボケ「異世界転生コント舞う?」
ツッコミ「一周まわった!? いやいや行きすぎた!? え、何? コントするの!?」
ボケ「後藤つぐお?」
ツッコミ「どんな耳してんだよ! 後藤つぐおは校長じゃねーか! あーもういい! 漫才だ! コントなんかやってらんねー! 漫才やるぞ!」
ボケ「犯罪やるぞ? あ、こんな耳。」
ツッコミ「さすが柔道3段、歴戦の耳……違ーう! なに昭和のボケかましてんの!? いま令和よ? 平成終わったんだぞ!? そして犯罪はやらない!」
ボケ「漫才流行らない……そんな現実を目にした時、芸人ならば誰しも平成ではいられないのだから……しょうわない。おれいは見てのお帰りってね。」
ツッコミ「何うまいこと言ったって顔してんだよ! むりやり年号を入れただけじゃねーか! アンタが大正、コントの明治んってか!?」
ボケ「ぶーん、どかーん、ぐちゃっ。ああっ! みっちゃんが! 交差点に飛び出して10トントラックにぐちゃっと潰されてしまったぁーー!」
ツッコミ「え? 何!? 今からコント始めるの? 俺今トラックに轢かれたから? 異世界に転生すればいいの?」
ボケ「死んだら終わりに決まってるだろ。みっちゃんおかしいんじゃない?
ツッコミ「そうだよな……死んだら終わりだよな……なら最後に聞かせてくれ! なぜ俺に同窓会のハガキが来ないんだ!?」
ボケ「幹事がハガキ出してないからだろ。」
ツッコミ「幹事? 誰だよ!」
ボケ「俺。」
二人「人生は細くダーク。『ナローになろう』でした。