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青い猫と赤い糸  作者: 空海
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優しい青

何とか荷物をまとめて、引っ越しも無事に終わった。


引っ越しは、本当に楽だった。自分の物がとても少ないのだ、ダンボール約3箱くらいですんだし、そのおかげで引っ越しも安い値段ですんだ、

逆に大変だったのは、彼女の荷物(ゴミ)が多かったことだ、ゴミ袋5袋くらいはあった…


彼女の荷物(ゴミ)は全て捨てた。1つのゴミ、嫌、俺にとって宝石のような物を除いてだが、


※※※※※※※※※※※※※


俺は、引っ越しが終わって荷物を大体整理した後ベットに座って仰向けに倒れた。そしてベットの上に置いていた小さな箱を手に取って開け、その物を取り出して眺めた。

それは、ハンドメイドのキーホルダーで彼女の物だ、あのゴミ山の中から見つけた物、彼女の物なんかみたくないのでこれも何度も捨てようと思ったが、ゴミ袋に入れてもまた探している自分がいてなかなか捨てられなかった物だ、結局捨てられなくて無くさないようにこの小さな箱に入れて一緒に持って来てしまった。自分がどうしてこの物に惹かれてしまうのかは分からないが手元に置いていると安心する。


このハンドメイド作品は彼女が可愛いといってインターネットで購入した作品だ、種類はキーホルダーからアクセサリー、バックなど小物が多い


この作品のモチーフは猫だ、彼女は犬派ではなく猫派で大の猫好きなので猫であれば何でも好きで購入していた、その中でもこのハンドメイド作品は青色がとても綺麗や、猫のしぐさが可愛いや、猫と星のバランスがいいとかなど耳にタコができるぐらい自慢気に俺に話してたのを覚えている、あのときは全く興味がなくて適当に相づちをうちながら聞いていた


頭から猫と聞いてある女性が浮かんだ、それは自由が高校の時の同級生の女性で猫のような女性だったのをよく覚えている。教室が暖かいとまるで猫のようにひなたぼっこしていたり、授業中は居眠りが多く、天然で明るく、動物に例えたら皆がそろって猫という子だった、そしてとても優しい女性なのを今でもよく知っている。あの女性は今どこで何をしているのだろうか?


もう一度、角度を変えたりして見て見る、あの時は全く彼女の気持ちが分からなかったし興味もなかったが、確かにとても綺麗だ…


青色が凄く綺麗で近くに星座が描かれている、作品のテーマはきっと宇宙なんだろう、見ていると心が癒される、まるで心が浄化されるような気がした。

少し、彼女の気持ちがわかったかもしれない


ずっと眺めていると目がぼやけてきた、俺の瞳には涙がたまっていて、気づいたら涙が頬から流れ落ちていた。

意味もなく泣いている目に映る猫のシルエットは可愛いしぐさでまるでこちらに「大丈夫?」と声をかけているように見えた。



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