表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/79

2章 1話 夢と現実の境界線

今回は僕が前書きをします。

さて、日比野物語楽しんでいただているでしょうか?

いや…この前書きを読んでいるということは楽しんでいただけているということだ!うん!(そういうことにしておく。)

さぁ、始まります!

It's show time!

今日もいたって普通の日常が始まる。

朝起きて、ご飯食べて、学校へ行き、勉強して、帰ってきて、等々。そんな暮らしに不満はない。満足に食も睡眠もとれてるし、友達との遊ぶ楽しみもある。

けど

…どうしてもあの組織のことが忘れられなかった。

どうしても

ただの夢だったとは思えなかった。



そして今日も夜が来る。

部活に疲れ、少女は泥のように眠りについた。



「別府隊長!!!!!」


!?

唐突に男の人の声がした。

聞いたことのある声。

少し前に散々自分を馬鹿にしてきた声。

この声は…

日比野隊員?

続いてまた声がする。


「どうした!日比野隊員!松浦隊員!」


この声は…別府隊長?

ということは夢の中だろうか。

少女は…いや、斎藤隊員は目を見張った。前方に…


「前方にトロールが2体接近中!どーしましょー」


トランシーバの奥の松浦隊員に台詞セリフを取られた斎藤隊員は少し腐りつつも再び前方を見る。

確かに人間とはかけ離れた図体のトロール(らしい?)がいた。


「炎呪文は覚えていないのか?」


「火の粉の呪文しか…」


「それでいいだろ!」


それぞれ、やいのやいのとトランシーバ越しに話し合う組織の人達。

そこに松浦隊員からの報告。


「全く効いてない様です!」


「今そっちにひびのたいいんを向かわせた!」


「何故に平仮名表記!?」


思わずツッコミを入れる斎藤隊員。

しかし、暗黙の了解ということで流される。


「ひ、日比野隊員が…」


松浦隊員の悲しそうな声。


「爆破により…」


「回復呪文ーーー!」


その時、斎藤隊員は初めて魔法の存在を信じた。

死にかけていた隊員が治る瞬間を見た。


「さ、流石であります!」


思わず敬礼する斎藤隊員。

すると、松浦隊員が


「お!斎藤隊員」


存在に気付いてくれた。


「あっ新人くんか」


そう言うと、別府隊長はトロールに切りかかる。


「ギガスラッシューーー!」


「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」


日比野隊員の悲鳴。どうやら別府隊長のギガスラッシュが飛んできたようだ。


「み、味方を…!?」


「あ、しくった。やべー」


「軽ッ!?」


「回復呪文ーーー!」


松浦隊員の回復呪文で日比野隊員が復活する。ナイスだ、と皆で拍手する。

復活した日比野隊員は


「よし、もう皆巻き込んでやる。レイディアーーーン!!」


「あーーー!死んだ!」


別府隊長が倒れる。斎藤隊員も激しい痛みを感じたと思うと視界がぐらりと傾き、その場に倒れた。

どうやら、何が起こるかわからないランダム魔法らしい。

薄れる意識の中、斎藤隊員は松浦隊員の声を聞いた。


「トロール1体撃破!」


それどころじゃない!というツッコミもできず、隊員に回復してもらう。

その時、斎藤隊員はある事に気がついた。


「隊長!!!!!ヤツには打撃技が効かないであります!」


「効かない…だと!?」


大魔神切りをおみまいしようとした別府隊長は物凄い形相で斎藤隊員をみる。

話を聞いてない日比野隊員がトロールに突っ込んでいく。


「よし…俺の攻撃!頭突きーーー!」


「頭突き!?」


「あほかーーーー」


「トロールに頭突き!?辞めとけーーー」


そして案の定効くはずもなく弾かれる。ぐはっと叫び、吹き飛ばされる日比野隊員。

松浦隊員はキッとトロールを睨みつけると叫んだ。


「別府隊長!」


「いくぞ!皆で完全排除呪文だ!」


なんじゃそれ!?と思いつつ乗っかる斎藤隊員。全員で口を揃えて言う。


「「「「いっせーのーで!」」」」


「「「完全排除呪文ーーー!!」」」


1つカッコが少ないことにお気づきだろうか?

そう。

斎藤隊員が出遅れた。


「あっ出遅れた」


「まだまだ!俺のトドメ!究極光呪文ーーーー!」


するとカッと視界が真っ白になり、目を開くとそこにトロールはいなかった。

その時軽やかなオルガンのような音がした。そして皆で万歳をした。

そんな明るい雰囲気の中、斎藤隊員の心だけは明るくなれなかった。

この楽しい時間ゆめが覚めてしまうのが怖かった。

また、組織の皆に会えなくなるのが辛かった。

自分がここにいるべき人間でないことくらいわかっている。でも、楽しかった。素の自分でいられている気がした。


「ご苦労だった!」


別府隊長の声。それに笑顔で敬礼する一同。

しかし斎藤隊員だけは作り笑顔を浮かべていた。

いつか……………




この時間ゆめが覚めると知っているから………。

読んでくださりありがとうございました!

WHと違って不定期投稿なのでちょくちょく覗いていただければ幸いであります!

また次回の小説でお会いしましょう。じゃあ、ばいばいっ(*´ ³ `)ノ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ