第一章(5)
「やっと帰ってこれた〜……」
〔道中クレハが廃墟見つけさえしなければもうちょっと早く帰って来れたはずなんだけどね……?〕
「それはごめんって言ってるじゃないの」
オークジェネラル討伐後私は霊奈の案内で街に帰ろうとしたんだけど……。偶然廃墟見つけちゃってね……。
どうしても好奇心が抑えられなくて…、入っちゃったんだよね〜……。そのせいで街に着くのが遅れて、帰ってきたのが夕暮れ近くになっちゃったのよ。
〔なんとかクエスト報酬は受け取れたから、装備品の調達は明日にする?〕
「でも、明日もクエスト受けたいし……」
ってかこの時間に空いてる店ってあるの?
〔あるにはあるけど………〕
なんか、歯切れが悪いわね…?
〔月詠亭っていう夜にしか営業しない珍しい武器屋なのよ〕
「夜にしか営業しない?それは珍しいわね」
夜にしか営業しない武器屋か……。なんか面白そう……!
〔なんか面白そう。とか考えてるでしょ〕
「えっ!?あはは………。バレちゃった?」
〔そんな好奇心満々の顔してたら誰でもわかるわよ。気になるのね?いいわよ、明日のクエストに支障が出ない程度なら〕
え!?
〔なんでそんなに驚いてるのよ…?〕
「だって、霊奈は絶対反対するだろうなって思ってたから…」
〔ふ〜ん?そんなこと言うなら行かなければいいんじゃない?〕
「ごめん、ごめんってば!行く、行こう!ね?」
【月詠亭にて】
「うわあ〜……。霊奈に聞いてた通り凄そうな武器とかがたくさんあるのね〜」
「そうだろう?これらは俺が丹精込めて造った代物ばかりだからな」
誰?
「あぁ、すまん。俺はジェイド・クローンだ。ここの店主でもある。よろしくな!」
すご……、めっちゃ背高……………
〔ジェイド久しぶり〜〕
「おお!霊奈か、久しぶりだな!四十年ぐらいか?」
よ…四十………………
「ジェイドって、一体何歳なのよ…………?」
「ん?初対面の相手に何歳ですか?はないだろ……」
呆れられた
〔クレハはこういう子なのよ、別の世界から来たみたいだからね〕
なんか酷いこと言ってない?
「そうかそうか、あんたはクレハって言うのか!で、ここに来たってことは武器か?装備か?」
いきなり本題に入らないでよ!
「装備が欲しいのよ、昨日までこの服のまま戦ってたか」
「おぉ…………、ずいぶんとたくましいお嬢さんだな……、欲しいのは装備だったな?霊奈がいるなら素材だけでピッタリなのを作ってやるよ。だが、今日はしっかり休めよ?」
霊奈にも休めって言われたのに………
「わかったわよ、じゃあ明日昼間に来るわね」
「おう、昼間にまた来いよ!素材も一緒に持ってこいよ?」




