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作者: 清水

なろう小説というものを、私は知らなかった。


最初は素人がチラシの裏に落書き程度で書くようなクオリティの作品だろうとタカをくくっていた。


いざ読んでみるとどうだろうか。


まさに衝撃を受けた。

代金を支払い、文庫本を購入して読む小説となんら劣らない作品がゴロゴロ転がっているではないか。


聞くところによるとなろう小説から原作としてメディア化されている作品も多数あるようだ。


人の才能というものはこんなにも埋もれやすいものなのかと、背筋が冷たくなった。

こんな場所がなければ私もこの素晴らしい作品に出会うこともなく、存在すら知らずにのうのうとこの浮世を渡り続けていたのだろう。


そしてまた、私と同じように、


書き物をしてみたい。

自分の作品を他者に読んでもらいたい。

あわよくば意見を聞かせて欲しい。


そんなふうに思っている人間が少なからず存在していることにも私は喜びを感じた。


私は一人ではなかったのだ。


書こう、書いてみよう、と。


所詮素人、特に勉強等をしているわけではない。


読み難い駄文もかなりあるだろう。


それでいいのだ、小説とは自らを文字に表すだけ。

完璧など最初から誰も求めていない。


ならばどうしよう。

私の経験談をエッセイ風にあっさりと書き散らしてみようか。


ノンフィクションでもフィクションだと言っておけばどうとでもなるだろう。

読み手側もその方が想像が膨らむ。

主人公を動かすのは読み手側なのだから。


架空の主人公を作り上げよう。

架空の登場人物を作り上げよう。


私の作品の中で縦横無尽に駆け回ってもらおう。


私はものを書くのではない。


彼らに命を与えるのだ。


そうすれば物語は自ずと進んでいく。

書き手の私ももうどうなるか楽しみで仕方がない。


書いてみよう。


小説家に、なろう。

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