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イギリス海軍の疫病神  作者: 通りすがりの野良猫
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ちょっとした見物です

ブレスト攻撃の米英合同の空母機動部隊の攻撃が始まりましたが

空母3隻からの攻撃隊発進の様子は大西洋ではなかなか壮観である。(太平洋なら1個任務群程度の戦力だが)


上空警戒のF8Fが上がると、ADがどんどん上がっていくボクサーと、シーフューリーやコルセア、バラクーダなどをせっせとあげるイラストリアスとインドミダブルである。


一方で護衛空母からは、ソードフィッシュが相変わらず発進、対潜哨戒にあたる。

アメリカ海軍は呆れるが、「ではすぐに使える安い機体がありますか?」と言われてしまえば反論はできない。


結局、ソードフィッシュは第二次大戦を戦いきった機体として記憶されることになる。


ところで彼らを観ている目が海中にある。

遠路はるばるスエズ運河を抜けて、ドイツ軍支配下のブレストに入港、帰国を目指す伊号401潜水艦である。


僚艦と共に、スエズ運河を抜けてきた(残念ながら、伊号403は途中、国籍、型式とも不明の潜水艦の襲撃を受け、放棄されてしまった)


彼らは、ドイツが求める戦略物資をその巨大な格納庫に搭載してきて、一方でハインケル社の新型戦闘機などの技術資料を持ち帰るのが任務である。


「ありゃ明らかに攻撃任務だな?」

代わって潜望鏡を覗いた副長も頷く。

「艦長、やりますか?」

「当然だ。最近は潜水艦が空母を食う話は聞いとらん。例の新型使ってみよう」「あれですか?まだ扱いに不安があるのでは?」

「サンプルを残して帰路に使いながらデータを取ればよかろう。」

「了解しました。ならば盛大に行きましょう」


伊号401は艦首発射管から8本の魚雷を扇状に発射した。

普通に考えたら、これだけ撃てば、警戒中の駆逐艦に発見される。

しかし、この魚雷、わが日本の誇る酸素魚雷、さらにドイツの自慢するG7魚雷の音響追尾装置を組み合わせた優れものである。


しかも、これには発音装置などで幻惑されないように、一定の距離を航走してから誘導装置にスイッチが入るようにされている、改良型の音響追尾装置を取り付けている。


かくしてイギリス海軍は、予想外の長射程の、高速魚雷を撃ち込まれたから空母部隊は大混乱である。

またアメリカ海軍にしても、厄介な酸素魚雷の猛威は、ワスプの喪失で身に染みているから、余計である。


アメリカの新型空母に迫る魚雷、さらに周囲を警戒する護衛の艦艇自身も追尾される危険がある。


何がどうなるやら!



さあどうなるです。

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