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イギリス海軍の疫病神  作者: 通りすがりの野良猫
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中国大陸にて

さて日本が退いた中国大陸はどうなるやら?

日本軍の戦線整理は中国大陸で思わぬ影響を与え出した。


当初危険視されたソ連は対独戦にシベリアからも部隊を送ってしまい、せっかく日本が後退するチャンスを見逃さざるを得ないのである。


一方、中国国内は、国共合作で日本軍にあたるつもりだったのが、やはり互いへの対抗心から、国民党対共産党の構図が浮き彫りになってきた。


しかし、共産党のほうは、ソ連が対独戦に力を入れざるを得ないために十分な支援が受けれなくなってきた。


また、国民党にしても、インドから中国への補給ルートなどもインド洋が日本とドイツの潜水艦の跳梁跋扈する状態では、安心して補給されなくなって来ている。

有名な「フライングタイガース」あたりも、補給難を訴えている。


また、日本の「裏口」から本土を狙う、アメリカ陸軍航空隊は、超重爆Bー29を活用して、インドから中国の成都へ補給して、さらに西日本を狙う爆撃作戦を検討したが、あまりにも補給が厳しく、延期されてしまう。

かくして少しずつ国共合作の枠組は崩れはじめ、地方での小競り合いが頻発し始めたことから、対日戦どころでなくなって行く。


また朝鮮半島にも動きが出始めていた。

ソ連は将来の朝鮮半島で親ソ政権の樹立を目論見、その時を考えて朝鮮系の同志たちの部隊をヨーロッパ方面で、訓練をかねて実戦投入していた。

この部隊は、現実に抗日活動を半島で実施していた「金日成将軍」の率いる抗日パルチザンの「替え玉」である。

すでにソ連軍の手中に落ちた将軍の行方はしれず、ソ連軍の半島への進駐の際には、その将軍の部隊に「成り済まし」政権を樹立してしまう、如何にもありそうな話である

そんな彼らも、先のバクラチオン作戦に参加したのち、悲劇に見舞われた。

そう、終戦が決まり、祖国に凱旋するその日、彼らを載せた列車は、平壌駅に到着したのだが、その直後に駅舎が爆破された。

これにより、朝鮮で左翼政権を樹立するために、時間をかけて準備されていた人員のうち、仮称朝鮮労働党の設立準備委員会がほぼ壊滅して、偽物の「金日政」も瓦礫の下敷きになったのである。

これは行方不明となった「本物の金日成」グループの生き残りによる「報復テロ」であった。

こうして、「金日成」の名を騙り、政権をとろうとしたソ連の計画は、崩壊したのである。。




朝鮮半島でのソ連の計画は失敗しますが、「めでたしめでたし」と行かないのがあの半島です。

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