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イギリス海軍の疫病神  作者: 通りすがりの野良猫
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ソードフィッシュ襲来!

なんとか離艦したソードフィッシュ隊が旗艦であるビスマルクに襲いかかります。

とりあえず発進したソードフィッシュのうち、雷装の機体はビスマルクに異方向 同時攻撃をかける。

爆雷装備の機体はとにかくひたすら逃走中のアブディールを追う。


ビスマルク撃沈というよりも、雷撃をかけることで、回避機動を強いて、アブディールの逃走を助ける意味のほうが強くなってきた。


15機発進し、12機が超低空からビスマルクを狙い、3機はアブディールの対潜直衛につくべく、さらに先を急ぐ。


とは言え、なかなか追い付かない(>_<)。

高度を上げた編隊長機は、はるか向こうの海面に複数の艦船の航跡を発見し、直ちに降下して超低空からのアプローチを始めた。


今日は白昼、視界はよい。

うかつにアプローチしたら、早い時期から対空火器の歓迎を受けるのは必定である(>_<)。


事前のブリーフィングの通りビスマルクを狙う編隊はさらに分かれて左右から攻める。

海面すれすれでソードフィッシュは、海面の波しぶきを被るかのような高度を突進していく。

これにはさすがのドイツ艦隊もきづくのが遅れたが、いきなり使用可能な火器を片っ端から動員、撃ちはじめた。


しかし、まだ距離があるため機関砲では、力不足であり、一方高射砲では、目標が海面すれすれで、捕捉が難しい。

副砲や主砲では照準が追い付かない(>_<)。

片やソードフィッシュ隊も、とにかく撃ちまくられるから、気が気でない。

牽制してアブディールを逃がせばいいとか言われても、こっちも意地ってもんがあるからだ。


ビスマルク艦上でも砲術長は頭を抱える。

いくらなんでもこんな低空、低速目標なんて!


しかも連中、以前ティルピッツが英仏海峡突破した時、増加装備していた20ミリ四連装高射機関砲で大損害を出した戦訓からか、近くによって来ない。


その代わりか、左右両舷の、異方向からの同時雷撃を狙ってくるから始末が悪い(>_<)。

せっかく、前方を遁走中の敵艦が主砲の射程に収められそうなのに、頻繁な回避機動の最中では照準どころの騒ぎでない。

また撃たれる側も大変である(>_<)。

幸い有効打にはならないが、あちこちに弾片や小口径の火器の弾丸は命中し始めているのである。

ただ、当たりどころが操縦系統や乗員、燃料タンクなどのクリティカルな場所以外ならたいした影響はないから、はたから見たら全然攻撃の効果がないように見えるのである。


「そろそろ魚雷を投下しておさらばしないとヤバくなってきたな」と各機の乗員が感じ始めたあたりから、いよいよ雷撃が開始される。


通常なら30メートル位の高度からの投下だが、今はもう車輪が水面にあたりそうな高度からの投下で、投下というよりは「水面に下ろす」ような状況である。

そしてわずかに高度を取ると強引な横滑りで離脱していく。

ビスマルクの艦橋には「敵機、魚雷投下」や「3時の方向より魚雷、定針して接近中」など各所の見張員からの報告と、それに対する艦長の回避運動に関する命令などで大忙しである。

これは現代の艦艇ならレーダーで早期に発見でき、CICにある大きな画面で、状況を把握して対応するが、当時はそんなもんないから、頭の中で考えて回避する、大変な時代である。


いよいよ雷撃機とビスマルクの戦いは佳境に入っていくのである。



この話を書いて思いましたが、やはり洋上航空兵力がないと、相手が例え旧式な機体だけしかなくても、えらいことになるってことですね。現代なら例えイージス艦がいても、スタンダードミサイルの射程外のところにいる敵から巡航ミサイルをボカスカ撃たれたら大変です。

対空ミサイルのさらに外側を守る戦闘機が必要になるでしょう。


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