イギリス軍の罠
英、独とも罠を仕掛けています。
どちらが有効かはまだ神のみぞ知る話です
イギリス海軍の罠は、単に囮を出すだけではなかった。
欺瞞情報を流して、囮のアブディール級の後方、50nmの位置に特殊任務で航行中のクイーンメリーがいると「リーク」したのである。
長距離偵察機は当然、アブディール級を探すし、見つけても「当然」な訳である。
しかもクイーンメリーが修理を終えて試験のため出港しているタイミングと合わせてあるから、「囮の後方を航行する特殊任務のクイーンメリー」の虚像がいかにも現実的になるのである。
そんなことはつゆ知らず、ドイツ軍はクイーンメリー迎撃準備を行うのである。
偵察機を最初に派遣し、「囮」を捜索、艦隊はこれを基準として南方から、クイーンメリーの退路を絶つ形で回り込み、追いかける。
さらに事前に展開している潜水艦のスクリーンが前方に待ち受けている。
かくして大西洋上における大捕物が展開されるのである。
一方でイギリス海軍は、これまたほくそ笑むのである。
なんせ強力な虎の子の空母を引っ張り出して罠を張っている。
前回には失敗した雷撃だが今度こそ成功させて足留めしてやる!
とやる気まんまんである。
かくしてどちらも、大西洋に出撃していくのであった。
この話の頃、英米海軍ともに空母のやりくりに困ってます。どうしよう?