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イギリス海軍の疫病神  作者: 通りすがりの野良猫
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主力艦隊続々出港

ようやく大西洋通商遮断作戦開始です!

ビスマルクが出港する前またもやブレスト港は狙われた。


夕暮れどき、出港前にウェリントン爆撃機18機が空襲に来たのである。

これに対して、戦艦の搭載分を含めずとも各種口径の対空火器合わせて1000基近くが待ち受けていた。

さらに厄介なのは人工煙霧装置である。


こいつのお陰で目標を目視できない爆撃隊は多数の500ポンド爆弾をブレスト港内に落としたのだか、確認できる戦果はなかった。


興味深いのはこの爆撃のもたらした報告である。

イギリス空軍の爆撃機がブレストの艦隊が停泊していることを「確認」してしまったことである。


現実には人工煙霧の晴れぬ間にも、艦隊は急速出港を果たしたのである。

また、これを監視報告すべきイギリス潜水艦は哨戒区域から離れて充電中であった。

本来はこの穴を埋める艦がいるはずが、配備されていなかった。

以前ティルピッツが英仏海峡を突破してきた時の戦訓は、生かされてなかったのである。


これは、以前より地中海の戦局が厳しくなり、哨戒にあたるべき潜水艦も十分に張り付けられない、という問題も一因であった。

また各地で巡洋艦が雷撃され損傷する事例が続いたために出港時点でのドイツ側の対潜警戒が厳しくなってきて、監視が離れた場所からしかできない、のもイギリス潜水艦には不利に働いた。


人工煙霧が晴れた後には、ほぼドイツ大西洋艦隊は出港していたのだ。


さらにドイツ艦隊の動静をイギリス側に伝えていたイギリスの諜報網も、この出港は単に空襲を回避するための移動ととらえていたため、翌日夕方にも艦隊が帰着してないことが確認できるまで連絡しなかったのである。

ノーマークになったドイツ大西洋艦隊は出港して大西洋に向けて、出撃した。

目指すは大西洋、イギリス西部のウェスタンアプローチ。


まだイギリス側はこの事態を知らない。

一方、サンナゼールからは、ベアルンも出撃しようとしている。

こちらのほうは派遣されたZ4やら駆逐艦数隻、さらに多数のSボートや水雷艇と言った小型艦艇多数を引き連れて、暗闇に出撃していく。


はるかな北のバレンツ海では、ドイツ潜水艦が待機してムルマンスクへの攻撃に備えている。

アメリカ東海岸ではひそかにイギリス向け物資を載せたリバティシップの船底に機雷が仕掛けられたりしている。


まもなく、同時多発式に、ドイツ側による「大西洋通商遮断作戦」いわゆる「ローレライの宴 」作戦が始まるのであった。


作戦名は「ローレライの宴」であります。

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