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イギリス海軍の疫病神  作者: 通りすがりの野良猫
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ベアルンの「正体」ばれる?

改修されつつあるベアルン、イギリス空軍の執拗な偵察にさらされています。

ウルトラ情報に基づいた、イギリス空軍の偵察機の活動が活発化している。


スピットファイア改装の偵察機が、サンナゼールのノルマンディドックをしばしば偵察しにくるようになったが、ドイツ軍にドックへの関心がばれないように、角度や高度を変えて、偵察するようにしていた。


その中の1機が、偵察を終えて着陸、たちまちフィルムが回収、解析された。

「班長、ベアルンの奴、準備できてます。

ここ1週間くらいで出航するのにギネスを1ケースかけても良いですね(^-^)。」

担当者は各部を拡大しながら断言した。

「工事の進捗を見るなら、艦そのものより、周囲をみてください。

ドック周辺の機材が前回より増えてます。

艦に乗せられていた溶接機、ガス切断機、鋲打機などでしょう。よくみるとホース類が丸めてまとめられていたりもしてます。

一方、部材、部品のヤードはずいぶんと隙ができてます。

偽装網からも透けて見えるようになってますからわかります。前回と比べると、ほら!

これらから、まもなくベアルンは工事を終わると考えてます。

あと気になるのは改装の内容ですが、実はこいつが妙なんです。」

「どうした?空母の飛行甲板の修理をしているだけだろ?」

「私も最初はそう思ってたんですが、以前の、工事前の写真にはそんな改装するようなものがないんです。

ですから、飛行甲板に、何らかの構造物を追加する工事、をやっとるようなんです。」

「ワシにも見せてくれ。」

班長は自身の拡大鏡で指摘された箇所を確認していく。

「なるほど、飛行甲板中央のほうは、中央エレベーターには関係ないところでなんやら工事しているな。

飛行甲板後部は? こりゃ着艦拘束装置の関連、、 、いや変だ。配置が妙だ。

一番前方の構造物が着艦拘束装置ならば、止めきれずに前方の駐機している機体に突っ込むぞ。最後方のもんは後ろ過ぎる。妙な、いやおかしな改修工事だぞ。

やつらひょっとしたら、、、空母の広い甲板を活用した何らかの新型設備を追加しとるようだな。

わかった。このベアルンについては用途不明な改修を行いつつあり、まもなく竣工の可能性あり、としてワシとお前の名前で上げよう。ギネスは楽しみにしてろ(^-^)。司令に掛け合ってぶんどってやる。

あいつは同期なんでな、楽しみにしておれ。」


かくしてベアルンはウルトラ情報とおりに改修されつつあり、との極秘情報が海軍、空軍に流されていく。




どうやらドイツ軍は、イギリス軍をうまくひっかけることに成功しつつありますが、うまくいくんやら?

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