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イギリス海軍の疫病神  作者: 通りすがりの野良猫
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出航準備完了

ブレスト艦隊は様々な欺瞞行動をとりつつ出航準備完了です

ジブラルタル軍港奇襲作戦は、イギリス海軍にとり不本意な形で幕を開けた。


ブレスト在泊のドイツ艦隊の動きは、フランスのレジスタンスの協力者や、ブンブンと煩い偵察機、沖合いで警戒するイギリス潜水艦等で監視されていた。

特に、在泊中の各艦が、燃料を満載し糧食を搭載し始めたことをつかんだイギリス海軍は、詳細は不明としながらも、新たな作戦開始が近いと警戒体制を強めた。


ドイツ軍も欺瞞作戦を多々展開する。

寒冷地向けの装備をあえて警備を厳重にしながらも搭載してみせたり、各種情報を総合したら、北大西洋に通商破壊戦に艦隊あげて出撃するように、「演出」している。


さらに念を入れて、タンカーに複数の護衛艦つけて、北大西洋に先行させることまで行っている。


そして出撃である。

折からの荒天をついての出撃であるが、ブレスト沖合いのイギリス潜水艦は、運悪く機関不調で基地に帰還せざるを得ず、交代すべき艦は到着時、警戒中のドイツ駆逐艦に発見されそうになり退避した。


偶然だが、監視の目が途切れた隙間にブレスト在泊の艦隊は出撃した。

イギリス軍が再度警戒を再開した時、帰還中の潜水艦が、ブレスト艦隊に遭遇したが、間の悪いことに、北大西洋に向かう偽装進路をとっている時期であったのだ。


艦隊から離れた後、司令部に報告したが、「ブレスト艦隊、北大西洋に向かいつつあり」と報告したのだ。


残念ながらこの後、艦隊は180度反転し、南へ向かい出した。

イギリス海軍も最終的にはドイツ艦隊が南に向かうのを確認したが、初動の段階で進行方向を誤認したことはその後の対応を大きく混乱させることになった。


「ブレストから艦隊出撃」の報は、ジブラルタル基地にも伝わり、在泊中の艦隊も出撃準備となった。

ジブラルタルに本拠を置くH部隊だが、戦艦二隻、空母一隻、巡洋艦3隻を基幹とした部隊で、「北へ向かう」ドイツ艦隊を「後ろから襲う」つもりで出撃準備を急ぐのである。


奇しくも、H部隊の予定コースはドイツ軍と真っ向から激突するコースであったのだ。


一方ドイツ艦隊は分派した一部の艦艇で偽の無線交信を行い、相変わらず北へ向かうように見せつつ、本体はジブラルタルを目指す。

彼らにしても、H部隊がまさかまっしぐらに同じ進路で来るとは想定してなかった。


お互い、相手の動きを誤解しながらも激突する様相である。

どうなることやら



またもやお互いに思惑が交差しています

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