第十三回 ムジナ(相原コージ)
今回は漫画をご紹介。
漫画の紹介は、基本的に完結作品に限ろうと思います。
皆からゴキブリと呼ばれるダメ忍者の親父をもつムジナ。「この親にしてこの子あり」の如く、修行中のムジナもぱっとしない。ゴキブリは、首領のために死ぬ生き方の悲しさを秘術とともにムジナに教え、後日、任務中に囮として使われ死ぬ。ゴキブリの妻・アヤメは復讐のために首領に近づく。以前から、首領のために死ぬ生き方に疑問を持っていたシロベが里を抜け出す。このシロベの始末をムジナが所属する組に命じられた。死んだかに見せかけたシロベを発見したムジナ。口封じのためにシロベに殺されそうになり、追いつめられたムジナは、父・ゴキブリに教えられた秘術を使おうとする。
※引用:Amazon.co.jp
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奇才・相原コージが過去の忍者漫画に最大限の敬意を捧げながら描いた、現代忍者漫画の頂点に立つ歴史的大作。
ギャグ&エログロ。笑えるんだけど、主人公をはじめ登場人物全員の生き様が壮絶。
「ってばよ!」
と、友情と絆を語る忍者ではありません。
でも、忍者ってこうでなくっちゃいけません。カムイを読んで育った身としては。
ギャグ漫画家としての相原節は健在です。その上で、身分・階級闘争、命の価値など重いテーマを描いている。ギャグ漫画家が本気を出せば凄いんだぞ!と、思い知らされました。
そして、ラストが……もうね。予想外というか、なんというか。ラストが凄いんよね。
多分、僕の人生で一番衝撃的で胸を突いた漫画のラストだと思います。
ようも、ここまで描きんしゃったばい!と。
もしかすると、あのシーンが僕の時代小説の根底を作ったのかもしれない。それほど、頭に心に残っている。
ホント素晴らしい!! ブラボー!!!
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区分:戦国
ジャンル:忍者漫画
続編:なし
こんな物書きにオススメ:忍者ものを書く人は必読!!




