第6話 地下室と風紀
風紀委員長考えてくださりありがとうございます!今回いつもより短いかも…
【前回のあらすじ】
磯貝 大樹、アンドレイ アリーフ、久留 狂未、北島 漣、猫間 千香、影山 ハイド、滝 竜司、弾道 也公、天野 覚が新たに登場した!以上!
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アリーフと覚は、お互いの武器を構える。
覚の性格として、私生活は明るく、気分屋で気まぐれにいたりいなかったりする。
悩んでいる人に積極的に絡み、自分の用事に巻き込む。
彼女に巻き込まれて悩みの原因が無くなったり、なにに悩んでいたかを忘れることがよく起こる。
しかし、戦闘時はそんな明るさは鳴りを潜め、冷静沈着で口数が普段より少なくなる。
周囲と自分の生存を第一目標とする。そして、失敗時は茫然自失になるほどショックを受ける。
しかし、それも昼になれば元に戻る。実は空元気である。
さもスイッチが入ったかのような変わりようは二重人格にも見えるほどである。
戦闘方針として、周囲の生存のために最も成功率の高い作戦を実行する。だが、今回は自分だけ。
小柄な体格で、相手の懐をちょこまか動き回り、すきを見て刺す、もしくは撃つ。
甲羅などのある硬い相手に不利になるが、隙を見て隙間を一刺しなんて芸当もたまにできる。
サブウェポンの選択は片手で持てるので、刀と相性が良いからであり、他のが使えないわけではない。
銃器の扱いに関しては全て使えるが吐出のない器用貧乏といったところ。
刀剣類に関しては剣だろうと刀だろうと長かろうと短かろうと比類なき技術を発揮する。
最初に動いたのは、覚。小柄な身体を上手く活用し、懐をちょこまかする。
アリーフは苦戦してるようにも見える。
「こっこ〜。」
「うがっ!」
僅かな隙を撃ったアリーフ。覚は地面へと転がる。傷は浅い。
「ふぅ…なかなかやるわね。」
「…浅かったかな〜。」
少し手間どうアリーフに向かって、覚はニコッとする。
「さて…第二ラウンド!」
覚は体勢を整え、アリーフに真正面から突っ込んでいく。
ギリギリまで接近し、右へと移動し斬る。
「へぇ〜、なかなかやるね〜…」
「なっ?! 確かに斬ったはずよ!」
「違うよ〜。ギリギリ交わしたのさ。」
驚きを隠せない覚。だが、決して怯まない。
「それで? 勝った気でいるの?」
笑いながら問う覚。アリーフも笑いながら答えた。
「そんなことないさ〜。逆にワクワクしてきた。さて…行くよ!」
アリーフは俊敏で移動し、覚に接近する。
「遠距離武器なのに接近して…何を考えているの?」
アリーフはニヤリと笑って、弾を撃ってから素早く覚の背後へ移動した。
「なっ…」
覚の負けか…誰もがそう思うだろう…だがしかし!
「そんなものが通用するとでも?」
弾を日本刀で薙ぎ払った覚。アリーフは拍手する。
「お見事。なかなかの腕だね〜。」
覚は照れることなく、集中する。
「そんな余裕があるなら、さっさとケリをつけるわよ!」
♢♦︎♢♦︎♢
「茉莉花…」
「わかってる…」
茉莉花と真麻は、同行していた。今、どこにいるかというと、地下室への階段がある扉の前。
「壊されてますね…」
真麻は扉の破片に目をやりながら、呟く。茉莉花も頭をひねる。
「待て…音がする…銃撃音と…刃音…刃? 覚か?!」
「え? 覚さん?!」
少々大きな声で驚く二人。侵入するか考える。侵入しても、どうすることもできないだろう。相手は人間なのだから。
「とりあえず、大樹に通信しましょうか。」
♢♦︎♢♦︎♢
「ん?もしもし…」
健達と同行していた大樹。通信用端末を開き、通話する。
「地下室への扉の場所…わかりますか? 来て欲しいんですが…」
「え? 地下室…わかりました。すぐ向かいます。」
通信用端末を切り、健達に状況を話す。
「なら、俺も行こう。」
竜司が手を挙げて、健の横に行く。
「にゃにゃ? 何やってるんだにゃー?」
やけに猫口調の猫間 千香は、影山 ハイドと共に、健達に出会った。
「お、ハイド。なんだなんだ? 可愛い子でも見つけたのか?」
「ちげぇよ…」
相変わらずぶっきらぼう。
「よし、ならこうしましょう。僕と健君と竜司君は、一緒に地下室へ。後の青砥君、心愛さん、凪さん、千香さん、ハイド君はモンスター排除。いいかな?」
『はい!』
♢♦︎♢♦︎♢
「はぁ…はぁ…はぁ…やるね〜…」
「はぁ…はぁ…素人では…ないんでね!」
お互い息を切らして喋るアリーフと覚。
「これで終わりよ!」
「決めるんだね〜。なら、行くよ!」
覚は秒速でアリーフの懐に入り、アリーフは銃を覚の頭に向ける。
「あなた達、辞めなさい。」
一人の女が、覚とアリーフを止める。
「風紀委員長? 珍しいですね。いるなんて。何かあったんですか?」
「オホホ、口を閉じなさい。」
「あ、すいません。」
風紀委員長…騒がしいのが苦手なのだろうか? アリーフはふと思った。
「地下室を調査しに行くのよ。あなた達がこんなところで暴れてたから、止めてあげたのよ。」
風紀委員長だけあって、すごい殺気力だなと覚は感じる。
風紀委員長が行った後、生徒会長の真麻とその付き添いの茉莉花が入ってきた。
「アリーフさん、話を聞きましょうか?」
「あ、会長!」
大樹は真麻に、手を伸ばす。
「アリーフさんは後で話を聞いて…僕達も行きましょうか。」
「え?! 行くの?」
驚きながら問う竜司。せっかくここまで来たから、帰ろうとは思っていないみたいだ。
「正直、私達も行くのは二回目です。気を引き締めて行きましょう。」
真麻の言葉に、四人は頷く。一人…アリーフは困っている。
「もちろん、アリーフも来るよな?」
相変わらず怖い笑顔で言う茉莉花。
「はぁ…わかったよ〜。」
♢♦︎♢♦︎♢
場所は変わって二階。一年生と同行するはずだった活躍だが、也公と行動していた。
「なかなか手応えあったな。」
也公は呟く。活躍も息を切らしながらも、頷く。
「あれ…あいつ風紀副委員長とちゃうか?」
活躍が指した先には、先程別の場所でアリーフ達が会った風紀委員長と、同じ服を着た男性がいた。
「あ、活躍先輩に弾道先生。」
活躍達に気付いた風紀副委員長が、そちらに向かう。
「おいおい、何やってんだ?」
也公が、呆れたかのように風紀副委員長に言う。
「マリアさんと逸れちゃいまして…」
因みに、風紀委員長の名前は紅蓮 マリア。そして、風紀副委員長の名前は西行寺 輝。
元々はなるつもりではなかったらしい。と言うのも、お嬢様が彼女にならないかなと、妄想してたらいつの間にかここに。
マリアに副会長にならないかと誘われ、自分のタイプドストレートからのお願いだったのでそのまま入ったのだ。
「そっか。まあ、輝なら一人でも大丈夫だろう?」
「はい、大丈夫です。それでは、失礼します。」
輝は手を振りながら、廊下へ急ぐように走って行った。
♢♦︎♢♦︎♢
一方その頃、青砥達は巨大なモンスターに苦戦していた。
「何よこいつ!」
叫ぶ凪。
「ボスかなんかなのか?」
息を切らしながら呟く青砥。
「手強いですね…」
苦戦しているように呟く心愛。
「強敵だにゃ!」
猫口調の千香。
「チッ…」
舌打ちするハイド。五人で掛かってもこの様…なんなのだろうかこいつは…
【次回予告】
いやぁ〜風紀委員長ナイスタイミングだなぁ〜凄いねぇ〜。
最後の巨大なモンスター…青砥達はどうなるのだろうか?!
次回、SOS!ナンダコレハ…次回もお楽しみに!