第1話 入学
学園系の話を投稿したいということで…よろしくお願いします。
この話はとある学園の話…
その学園は普通の学園とは違い、戦いというものを学ぶ学園。
毎日、戦闘ばかり…
ほとんどの者は、自ら望んで入学。
だが、たまになぜか入ってしまったということもあるそうだ…
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「忘れ物、ない?」
「うん、大丈夫。」
とある家庭…息子とその母親が、忘れ物がないか確認している。
彼の名前は白山 健。言葉遣いは丁寧で、皆から好かれていた。
健は今から、新たな学園へと入学する…はずだった…
まさか思っていなかったことが起こるとは…
♢♦︎♢♦︎♢
バスに乗り込んだ健。母親に見送られ、学園へと向かう。
だが、このバス…運転手しかいないという、大変奇妙であった。
健は辺りを見渡す。やはり運転手と健一人…
健はだんだん焦り始める。思っていたルートと全く違う道を通っている。それに、見たことのない景色…
他に車は走っておらず、唯の一本道。健の身体は震え始める。
突然、視界が真っ白になる…
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気付いたら、健は森の中にいた。鞄を背負ったまま、突っ立っていた。
健はハッとし、辺りを見渡す。後ろを見てみると、遠くの方に建物が見えていた。
かなり遠そうか…しかし、建物も大きそうだ。
健はその建物目指して歩き始める。
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建物の前に着いた健。建物を見上げてみる。
かなり大きく、奥にも続いてそうなほど大きそうな建物だった。
「貴方は新入生ですかね。」
門の前で立っていた女性が健に話しかける。とても偉そうな人である。
「貴方のクラスはあっちの看板に書いてますから、確認お願いしますね。」
敬語で丁寧な言葉遣い。健は尊敬した。
「ほら、早く行かないと遅刻になっちゃいますよ。ささっ。」
見とれていた健の背中を、女性は押す。そして健は我に戻る。
先程女性が言っていた看板に目をやる。健はB組。一学年五クラスある。
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健は学園内に入り、靴を脱ぐ。中は清潔で、綺麗である。
健は学内地図に目をやる。
広い…
玄関の下駄箱の数はそんなに多くないが、なんせ複数人部屋があったのだ。
そう、学内で暮らす。シャワールームは一応ある。玄関を真っ直ぐ行くと教室がそれぞれある。
玄関から右、左側に複数人部屋がある感じとなっている。
「あれ〜?会長どこ行ったんだろう…あ、君新入生かな?」
前から歩いてきた女性に声をかけられる健。どうやら会長を探しているようだ。
健は質問に頷き、どうすればいいか問う。
「B組だから…複数人部屋に行けばいいよ。えーっと…ここだね。」
さっきまで見ていた地図に、女性は複数人部屋を指す。
健はお礼を言い、女性を見送る。
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部屋に着いた健は、軽くノックをしてから部屋へ入る。
誰もいなかった。もう行ったのだろうか?
「これは…」
健は壁に掛けてあったライフルを手に取る。
「まさか…ライフルなのか?」
健は軽く構えて見せ、撃つ振りをする。そして、何かが過る。
まさか…戦闘学園…
戦闘学園とは、そのまま、戦闘を習う学園だが…少しカオス。
生きるか死ぬか…
これがいつも隣り合わせ。
毎日夜にはモンスターが出現する。殺されたらそこで人生終了だ。
昼間は特訓。上手くいかなくても指導者は何も言わない。自分の命なんぞ、自分で守れということだ。
しかし、なぜ健は戦闘学園に…
健はまた、とあることが頭を過る。
たまになぜかバスに乗ったものが連れて行かれると…
だが、その運転手に会えば、現実世界に戻ることができるが、戦闘学園を卒業するまでは自由にはできない。
しかし、健はガッカリするところが好奇心に満ち溢れていた。
いつか、銃を使ってみたかったと…
ピンポンパンポーンと、放送が鳴る。
『体育館に集合していない生徒は、集合してください。入学式を始めます。』
ああ、ついに入学するんだなと健はウズウズする。
♢♦︎♢♦︎♢
「体育館はここか…」
中は広く、数百人の生徒と先生らしき人物が数名いた。
「あの人って…」
右前あたりに座っていた女性。健が門の前であった人だった。
その隣には、健に複数人部屋を教えてくれた女性が座っていた。
その隣にもまた一名。そんなに背は高くなさそうだった。
「皆様、お静かに。」
一人の男性がマイクで話し、要求する。先生が誰かだろう。
健は急いで席に座る。
「ありがとうございます。それでは、戦闘学園、入学式を開始します。」
先輩達と先生達が校歌のようなものを歌い始める。健は染み染みと聞く。
歌い終わり、静かになる。
「生徒会長、挨拶。」
健はこの時やっとわかった。そう、門の前にいた女性は…
生徒会長だったと。
「ようこそ、戦闘学園へ。生徒会長の麻美 真麻です。皆さん、頑張りましょう!」
一斉に拍手が起こる。生徒会長、大人気なのだろうか。
生徒会長は礼をし、元の席に戻る。
「えー、続きまして校長からこの学園について、話してもらいます。」
校長だから、お年寄りの人かと思うが、とても若い男の人だった。
「ようこそ、戦闘学園へ。校長の、高山 智です。スナイパー暦、十年以上といったところでしょうか。」
その言葉に一年がざわつき始める。
「お静かに…とりあえず、この学園について話します。
この学園は、共同生活です。
夜の九時から翌朝の六時まで、モンスターが湧きます。
日中は特訓です。殺されないよう、磨き上げてください。
食事は食堂にて、持って行ってもらっても構いません。
この後五時まで特訓し、シャワーなど浴び、夜に備えてください。以上です。」
校長は礼をし、元の席に戻る。
「これにて、入学式を終わります。
続いて始業式へと移ります。」
一部の先生達が一年のそれぞれのクラスの前に立っていく。
「B組、エレン先生。」
金髪で長髪の女性先生である。とても運動神経が良さそうだ。
「一通り先生を紹介致しましたので、それぞれの教室に行き、先生の指示に従ってください。
これにて終わります。」
一同は立ち、礼をしてそれぞれの教室へと向かっていく。
♢♦︎♢♦︎♢
「はい、というわけで今日からB組の担任、エレンです!あ、日本語は喋れるからね。安心してね。」
指でピースをし、笑うエレン。生徒も少し笑いに吊られる。
「私は一応、運動神経はいい方です。ライフルとか普通に使えるから。」
やはりエレンは運動神経が良かった。
健の席は窓側の一番後ろ。よくある席だ。健自体は目が良かったので、然程困ない。
二十人クラス…縦五人横四人だ。少ない。
「さてと…みんな、ライフルは持ってきましたか?複数人部屋に掛けてあったと思います。」
やはりそれを使うのかと好奇心が湧く健。いよいよ特訓が始まる…
【次回予告】
遂に特訓!そして初めての夜!初日から殺られるなんてごめんだ!