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28 日野城

地獄の在庫確認が終わり。そして、自分の新領地の確認が終わらない。どころか、始められない。デスマーチがスケジュール押して、更なるデスマーチを呼ぶ。年貢までに領地の確認をしなければ…

流石に記録はとられていた為、書式統合を後回しにすれば、在庫の確認は荒子城より楽に終わった。規模は大きかったが、数字の上ではなんとでもなった。

で、分かるんだが。


貧しすぎじゃない?


荒子より領土は広いけど、広さに見合う収益がナイ。

まあ、これには理由がある。荒子は平野部で、日野は山岳地だ。立地の差は生産高に直結する。蒲生さんにも確認を取ったが、生産高は毎年この程度で不自然な点はないようだ。


そもそも、米を作れる領土が狭いんだから、生産高が増えないのは当然ともいえる。そして、開墾してもたかが知れている。

とりあえず、他にする事が多すぎる。主に現状確認という意味でな。

書式統合の計画を立てて、準備出来次第改善していこう。




そう思っていたけど甘かった。


やらなければならない事をする為に、領地見回ったり、新婚なので加奈さんとイチャイチャしたり。おまつ様から温かい目で見られたり(なぜ!?)

なんか領民から頼まれて水利権の調停をしたり、領民の争いの仲裁をしたり、水利権の調停をしたり、隠し田の取り締まりをしたり、金の貸し借りのいさかいを仲裁したり、鍬持って争いだした領民に、兵隊出して鎮圧したり、水利権の調停したり…


なんでやねん!!!


なんでこんなにオレは忙しいの。年貢の時期じゃないよね!?

ってか、調停ってなんで俺がしているんだよ。なにからなにまで殿の仕事ジャン。

は?オレが武士になったので、調停問題も解決ヨロシク?

100歩譲って、オレの領土の問題ならいいけど、他の人の領土ジャン。主に前田さん一家(&腹心)の問題ジャン。よし、『殿中でござる』を実践しよう。殿はどこだ。これどう見ても殿の仕事だろう。




「…」

「…」

「…」

「…」


日野城の一室で、オレの提供した兵法書を前に、真っ白に燃え尽きた我らが主君 前田利家の姿があった。

教師役であるお義兄様の奥村永福様と視線が合う。


「失礼いたしました。」


もはや、救いを乞う意欲すら失った親愛なる我が主君 前田利家様の無事を心で祈って退出する。

とりあえず、おまつ様にチクっておこう。


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