26 国替えと婚姻
史実から少しづつ変わり始めております。
長島侵攻は、特にイベント的などんでん返しもなく、あっさり織田の勝利で終わった。
参加者それぞれに褒美が与えられ、甲賀忍者の里は北畠の支配下となった。
で、我らが前田家なのだが…
「大和か…」
とんでもない所に配属されそうだ。
まず、とんでもないトップ1が松永久秀。将軍弑逆に東大寺炎上。戦国梟雄トップ3に確実に入る傑物である。
で、次が筒井順慶。松永を怨敵とつけねらう戦国名家。何せ2歳の頃に継承した国を松永に襲われ、居城を失い、後見人を失い、それ以降の人生を松永を倒すことに費やしているのだ。
それを前に置き、後ろは織田が攻め滅ぼした北畠と、その支配下にはいった甲賀忍者軍。
さて、この北畠家。織田が攻め滅ぼした戦国名家であるが、他の大名とちと違う。
大義名分が違う。
この時代、大義名分というのは重要である。
織田の遍歴を見てみよう。
今川は(上洛という大義名分で)攻め込んできたので、尾張守護の織田が撃退しました。これが大義名分。
斉藤家は、信長が娘婿で父の仇討ち。これが大義名分。
六角は、将軍上洛の邪魔をした為討伐。これ大義名分。
北畠は?
実際ないのよ。北畠を倒す理由。大義名分。
まあ、味方ではない上、ほとんど敵である北畠が、津島湾の経済圏に食い込んでいたのが理由だったんだろうけどね。北畠の領土の伊勢志摩って津島湾の西側だろ。
で、滅ぼした後どうしたか。
自分の子供を北畠当主にしました。
こうして、北畠の正当後継者が、織田の力を借りて北畠を手に入れました。という、外聞を作り上げる。
わ~い。場当たり的~。時系列無視しているぞ。
露骨にもほどがあるのだが、戦国の世では、そう珍しい事ではないようです。
とはいえ、話聞くだけで内部ガタガタ。元領主ぶっ倒して、その娘を娶って、オレ様が北畠当主です。って、認めるわけないわな。力で抑え込んでいるけど。ほんとうに、ただ抑え込んでいるだけ。
そんなところと隣接する大名が、筒井家と松永家だ。信長も養子にやったとはいえ実子を、そこまで危険にするのは心配だったのか。槍の又左の武勇に期待をかけているのだろうか。
「あなた様。また仕事ですか?」
『また』じゃなくて『まだ』です。
ええ、ええ。問題があるんですよ。年貢の納入が終わってないのに、城替えでてんてこ舞いでしょ。人事とかは殿に丸投げだからいいけど、備蓄の管理と持ち出しと、私物と備品と…
そして婚姻。
年末なのに、(年末だからか!?)忙しすぎ。師走って言ったって限度があるぞ。
まあ、あの初対面のインパクトはともかく、オレと加奈さんの関係はいい感じ(主観)に進展した。最初の劣勢状態を『槍の鍛錬』という名目でオレをボッコボコに出来たせいで、加奈の溜飲も下がった感じだ。まあ、その後の囲碁で、ギッタンギタンにしているんだけどね。最近なんでか、奥村永福様が入ってきて、そのまま奥村様との勝負になるんだけど、なんでやねん。
おかげで、奥村様の奥さんの安さんにも気に入られ、小姑関係にも問題はない。
プライベートはね?ビジネスの方は、修羅場が阿修羅場になっているような感じです。
まあ、後の事は考えないようにして、何とか時間を作って結婚イベント当日。
婚姻では、いろんな方が来てくれた。
利家様とおまつ様を始め、その御子息一同。木村様ほか荒子勢。
後半は、荒子に残る人と大和に行く人のお別れ会の様相もあったけど、それはそれでにぎやかに、しめやかに終わりました。
その後は、まあ、あれですな。
おやすみなさい。