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14 仕事が増える

元亀2年9月

大殿が比叡山を焼き討ちしたらしい。


9月である。そう。年貢徴収の季節である。


ほんと信長、なにやってくれてんの!?


年貢納入のラッシュに、寺関係者からの状況確認の手紙に、近くのお寺からの抗議文。


いや、ちょっとまて。なんでオレが寺からの抗議文に対応しているんだよ!?

どう見ても、城を預かる重役の仕事でしょ?


ああ、なるほどオレが寺出身だから、オレの管轄って事になったんですか。


ふ・ざ・け・ん・な!


お前、俺が暇そうにしていると思ったか?

この9月に暇そうにしていると思ったか?

俺の状況見て、お前らに比べて暇そうにしてると思ったか!?

とりあえず、横領(名目上は荒子城の備品)で買った自分用の具足一式に八つ当たりしてストレスを発散させる。


「勝蔵。年貢管理の方はどうだ?」

「はっ。いくつか混乱も見られますが、倉に入れる際はこちらの手引きで行っており、帳面と照らし合わせております。」


1年もすると、勝蔵君も帳面の付け方や兵糧の管理ができるようになり、ホワイト業務で身ぎれいになった。何せ、手当の総額がオレより上だったりするし。実家通いだから、御家族のサポートもあるし。

まあ、オレの場合は役得があるからいいんだけどさ。


「ほかの在庫に関しても、古いものから順に倉出ししておりますので、今のところ問題ありません。」

「定期的に在庫確認をやらせておいてくれ。練習がてら、二人体制で頼む。」

「はい。」

「帳面はそこに置いておいて。後で、確認しておくから。」


ありがとう勝蔵君。君がいなかったら、今年もオレここで書類に埋もれていたわ。去年涙目になって自主的ブラックサービス残業していた日々が再現していたよ。

追加作業で、新しく来た抗議文への謝罪メール書いているからあんまり変わらないけど。


…ん?抗議文かと思ったら、殿からの手紙だった。

なんで俺に来たんだ。城を預かる重役宛じゃないのか?


オレ宛でした。


『大殿が会いたいそうだから岐阜城に来い。(意訳)』


キターーーーー!!!


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