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※陽視点
隣で嬉しそうに歩いている幼い少女と行動を共にし始めてから1ヶ月が経っただろうか。
いやぁ…もう本当に日々の癒しになっています。
朝起きれば夏生がいる。これだけで今までとは大違いだね。
夏生も随分と俺に懐いてくれている。
今朝は怖い夢を見たらしく、少し元気が無い。
昔の、夢と言っていた。きっと夏生には嫌な過去があったのだろう。
誰にだって思い出したくないことの一つや二つはあるものだ。
「…陽が、私の過去、聞こうとしないのは何で…?」
「そうだな…。誰にだって触れられたくない過去ほあるもんだろ。それに、夏生の悲しそうな顔も見たくないしな」
大方検討は付いてるしね。多分夏生は虐待、もしくは放置されていた子供の一人だろう。
親から見放され、誰からも愛せてもらえなかった。
この時代じゃ、そんなに珍しいことじゃないがそれにしたって酷い話だ。
だからこそ俺によく懐くのも頷ける。
「…そう。…でも、いつかちゃんと話したい。…陽には、私の全部知って、もらいたいから…」
最後の方は小声になっていたが、俺にはちゃんと聞こえてた。
顔も真っ赤だし…本当にこの娘は…。
「…あぁ。でも無理はすんなよ。…嫌な過去ってのは絶対に消えないものだから」
過去は変わらない。どうしたって忘れることなんて出来やしない。
それが、嫌なものなら尚更…な。
「うん…。それで、陽の昔話もいつかちゃんと聞きたい、な…」
「…いつか必ず…話します、はい」
夏生も気付いてる。俺も夏生と似た者同士だって。
というか昔に何か無いと殺人鬼なんかになりようがないからな…。
それにしても夏生は本当に可愛いなぁ。
1ヶ月間毎日思ってます。




