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殺人の救世主  作者: おじさん
とある少女と殺人鬼の話
46/102

2-8

※陽視点


隣で嬉しそうに歩いている幼い少女と行動を共にし始めてから1ヶ月が経っただろうか。


いやぁ…もう本当に日々の癒しになっています。


朝起きれば夏生がいる。これだけで今までとは大違いだね。


夏生も随分と俺に懐いてくれている。


今朝は怖い夢を見たらしく、少し元気が無い。


昔の、夢と言っていた。きっと夏生には嫌な過去があったのだろう。


誰にだって思い出したくないことの一つや二つはあるものだ。


「…陽が、私の過去、聞こうとしないのは何で…?」


「そうだな…。誰にだって触れられたくない過去ほあるもんだろ。それに、夏生の悲しそうな顔も見たくないしな」


大方検討は付いてるしね。多分夏生は虐待、もしくは放置されていた子供の一人だろう。


親から見放され、誰からも愛せてもらえなかった。


この時代じゃ、そんなに珍しいことじゃないがそれにしたって酷い話だ。


だからこそ俺によく懐くのも頷ける。


「…そう。…でも、いつかちゃんと話したい。…陽には、私の全部知って、もらいたいから…」


最後の方は小声になっていたが、俺にはちゃんと聞こえてた。


顔も真っ赤だし…本当にこの娘は…。


「…あぁ。でも無理はすんなよ。…嫌な過去ってのは絶対に消えないものだから」


過去は変わらない。どうしたって忘れることなんて出来やしない。


それが、嫌なものなら尚更…な。


「うん…。それで、陽の昔話もいつかちゃんと聞きたい、な…」


「…いつか必ず…話します、はい」


夏生も気付いてる。俺も夏生と似た者同士だって。


というか昔に何か無いと殺人鬼なんかになりようがないからな…。


それにしても夏生は本当に可愛いなぁ。


1ヶ月間毎日思ってます。

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