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まぁ、それはちょっと言い過ぎだが…。
よくよく考えれば何も危険は無いように思える。
仮に俺の正体が割れていた場合、村の人間に俺を留まらせる利点は言ってしまえば無い。
俺が村人なら、絶対にすぐにでも追い出したいね。
だけど逆に俺を退治するつもりなら…。
うーん、可能性を考えるときりがないな…。
…疑心暗鬼になるのは俺の悪い癖だな。だけど、思考停止するのはもっとダメだ。
「…ね、陽。村の色々なとこ、行ってみようよ」
「あー、いいかもな。でも疲れてないか?」
「ん。大丈夫、だよ…。…たくさんの物、この目で、見てみたいの」
夏生の何気無い、好奇心溢れるこの言葉。
もし、夏生が普通の娘だったら俺はこの言葉に疑問など何一つとして持たなかっただろう。
だけど、俺は確信してしまった。
…あの村、滅んで当然だな。俺がやりたかったくらいだよ。
「…そっか。なら、楽しまないとな!」
まぁ、それは過ぎ去ったことな訳で。
今は、せっかく立ち寄った村を楽しむとしますか。
「ねーねー、あの人ちょっと男前じゃない? …幼女連れてるけど」
「ね!眼帯も渋くて格好いいよね~! …幼女連れてるけど。」
おぉ、人に褒められるのも物凄い久しぶりだな。
殺人鬼と呼ばれるようになってからは初めてだと思う。
夏生と会ってから良いこと尽くしだ。やっぱり天使だったか。
…ただ、間違いなく変態だとも思われてるね。辛い。
「…むぅ…。…陽、早く、行こ?」
夏生の歩く速さが急に速くなる。
手を握られているので必然と引っ張られる形になってしまう。
…?何か気に食わないことでもあったのか?
年頃の娘の考えることはよく分からんな。




