力の魔法
短いです。これは長めの話の序文にしようかと、思ってました。とりあえず単品でよろしくお願いします。
私の名前はレイン。県立高校に通っている17才です。
突然ですが、私の友達は不思議なパワーを持っています。
いつも優しく励ましてくれ、元気をくれるあったかパワー。
のんびりした空気で、いらいらを吹き飛ばしてくれるおっとりパワー。
ドジだけど、その一途な生き方に憧れるまっすぐパワー。
みんな、素敵な力を持っていて…私にはそんな力は何もなく、ただ独りで殻の中に篭ったような毎日を過ごしていました。
「私はみんなが羨ましい。どうしたら、私もみんなのような力が手に入るの?」
すると、まっすぐな彼女が驚いたように言いました。
「すごいね、レイン!よくわかってるんだね、私のこと」
私をあったかく見つめていた彼女が言いました。
「レイン、あなたにもあるよ。不思議なパワー。いつも冷静に私たちを見ていてくれる、ひんやりパワー」
おっとりな彼女は、笑顔で頷きます。
みんなが集まれば楽しいことや悲しいこと、辛いことや頭に来ること、いろんなことがあるけど、そのどれもが本当に面白くて、いつも笑ったり泣いたり怒ったり。
みんな集まれば使える、しあわせパワー。
私もその一人でいられたことが、すごくうれしいんです。