02-23 飛び降り着地
どうも七篠です、おはこんばんちは。
今日気付いた事なんですが、正直02-19辺りからスランプ気味だったと思います。今はきっと大丈夫です。ゴドフスキーのショパンエチュード一番を聞いたら、何故かスランプ抜けた気がしましたw
詳しくは1/15の活動報告でも見て頂ければ。ついでに、一つ下のキャラバトンも見て下さいねw
用紙への記入を全て終わらせたアレイシアは、やっと起き出して来たリーシェ、クレアと共にフィアンとシェリアナを起こして行く。今日は休日の二日目、明日からは授業があるため、学園へと戻らなければならない。更にアレイシアは、リーシェを城に帰さなければならない上に、襲撃の件を国王ともう少し話する必要があった。たった二日の休日に王都まで来た弊害と言えるのか、大分忙しい一日になってしまいそうだ。
「じゃ、私はリーシェを城に帰しに行って来る」
「その間私達は、昨日と同じく中心街を見ていればいいですね」
そう言うのはクレア。街を見て回る内に欲しくなってしまったのか、羽を模した髪飾りを付けている。
「そうね。じゃ、行ってくるわ。何か仲間外れにしてるみたいでごめんね」
「いえ、別に大丈夫ですよ? アリアさんはいつも私達と居るじゃないですか」
「……ありがと」
恥ずかしそうに、斜め下を向きながら言うアレイシアは、リーシェの手を取ってそのまま城へと歩き出した。その足取りが、若干慌てている様に見えるのは気のせいだろうか——
城門前にて、アレイシアは門番の兵士に話し掛ける。
「あのー、姫様を帰しに来ました」
「ただいま!」
「……!? あ、ああ、そういえばそうでしたね。話は聞いています。リーシェ姫様とアレイシア様、着いて来なさい」
門番の兵士に話しかけた途端に驚かれてしまったが、一人の少女がリーシェ『姫』の手を引いていれば無理も無い事だろう。辺りを見回したが、門付近に構えている十人程の兵士の中に、昨日アレイシアを刺そうとした兵士は見当たらなかった。
昨日と同じく、王の間の扉を指二本で押し開ける。その様子には、リーシェも驚いた様だった。そして扉を開けて早々、大きな声で御挨拶。
「国王、おっはよー!!」
「父上、ただいま!!」
「ふぉっ!? いきなり扉を開けられると驚くんじゃが……」
まだ朝早いからか、若干眠そうな顔の国王。だが、それを気にする様子も無く、アレイシアとリーシェは国王のすぐ前まで寄って行く。
「例の件、結局どうだったの?」
「昨日はアレイシアと寝れたんだよ!」
「ぉ、あ……二人とも落ち着いてくれんかのう? 順番に話して行く予定じゃから」
「分かったわ」
「……はい」
リーシェは一度自室に戻る事となり、アレイシアは王の間の隣、昨日も通された部屋に案内された。昨日と同じく、部屋に入ってからすぐにアテが出されたが、今回は別に毒が入っているという訳ではなさそうだ。
「……で、どうだったの?」
「それがじゃな……ソルフという優秀な大臣の一人が、儂の頼みを断ったお主の事を良く思わず、不敬罪で私刑を下すと言い出したのが元らしいんじゃ。儂はいいと言ったんじゃがな……言ってしまえば、身分に関係なく誰でも平等に接する変わり者のお主を、儂は気に入っておったんじゃが……」
それを聞いたアレイシアは、怒りによる物なのかは分からないが、目を細め、威圧的な雰囲気を醸し出す。
「そう……そのソルフってどこに居るの?」
「ソルフはじゃな、今は行方が分からなくなっておるんじゃ。大分前からこの辺り一体の盗賊を纏めて金を取ってるという噂もあるが、真偽の程は分からんな」
「……なら、ギルドに入って盗賊を倒す依頼を片っ端から受けて、ボスに吐かせればいいじゃない。人助けにもなるわ」
「そんな事を簡単によく言うのう……」
アレイシアが呆れられるのはもう何時もの事だ。いい加減慣れてしまったアレイシアは、そのまま話を続ける。
「そろそろ私は行くわね。三人が待ってるわ。昨日一緒にいけなかった分、買い物に振り回される羽目になりそうね……」
「ふぉっふぉっ……まぁ、御愁傷様じゃ」
「じゃ、またいつか。王都に来たら寄っていくわ」
笑う国王に背を向けたアレイシアは、部屋の隅の窓まで歩いて行き、窓を勢い良く開け放つ。そして———
「うむ。……!! な、何をしておるんじゃ!?」
———宙に身を投げ出した。
「何ってそれは……窓から飛び降りた方が速いに決まってるじゃない!!」
「な、何じゃとおぉぉ!?」
窓から身を乗り出して下を覗き込む国王、背中を下にして地面へと落ちて行くアレイシア。二人の視線が交わる。
「よっ……と」
カカッ!!
「っ!?」
地面に無事に着地したアレイシアは、国王に手を振りながら中心街へと歩いて行く。城の窓から顔を出していた国王は、驚愕としか言えない様な表情をしていた。
「……全く、心臓に悪い……」
国王のその呟きは、誰に聞かれる事もなく消えて行った。
中心街の中でも有名らしいレストラン、そこは路上に幾つものテーブルと椅子が用意されており、王都の活気ある様子を眺めながらの食事が出来る場所であった。テーブルを囲う客の中でも一際目を引くのは、他でも無く、沢山のデザートを同時注文した少女三人組だろう。机の上に多く並べられたフルーツやパンなどによるスイーツは、そのどれもが絶品だ。
「これ美味しいです! もう一つ頼みましょうか?」
「じゃあこれ、モルジュースも欲しい!」
「あ、私も欲しいです。二つ頼みましょう」
そんな三人に近づいてくる人影が……
「貴女達……何やってるのかしら?」
「あ、アリア? 一緒に食べようよ!」
「ほら、これ美味しいですよ」
そう言って、アレイシアの口の中にケーキを突っ込むクレア。もう少し小さく切ればいい物を、大きめの欠片を口の中に入れられたため、アレイシアは喋る事もままならない。
「むふぅぅー!」
「ほら、このフルーツもいいですよ!」
「あ、アレイシアさん? 大丈夫ですか?」
「ぐむぅぅー!!(だめーっ!!)」
その後、何とかケーキやフルーツその他を飲み込み、水を大量に飲んで復活したアレイシアは、三人と共に残りのスイーツを平らげる事となった。
レストランを出た後は、書店や魔法魔術用品店を見て時間を過ごし、たまにアクセサリーショップで買い物をしたりと、アレイシアもかなり充実した休日を楽しむ事が出来た。現在は王都の外、東の草原に来ている。
「じゃ、みんな準備はいい? 魔法陣の紙は無くしてないわよね?」
「はい、大丈夫です」
「何時でも大丈夫よ!」
「なら、魔力供給始めるわね」
アレイシアがそう言うと同時に四人は空へと舞い上がり、学園の方へと高速で飛び去って行った。
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~質問謎コーナー~
アリア「どうもこんにちは~♪ リポーターのアレイシア・ラトロミアでーす! 今日は七篠さんにお話を伺って見ましょう。七篠さ~ん?」
七篠「どうも、七篠です!」
アリア「今回は幾つか質問をして行きましょう! では早速、小説を書く上で気をつけている事はありますか?」
七篠「最近は特に、段落始めや感嘆符後のスペースや、ダッシュ及び三点リーダに気を遣いますね」
アリア「そうですか~。では次、何時もはどうやって執筆しているんでしょう?」
七篠「基本的にiPodTouch使っています。文字数表示付きの便利なAppあっていいですよ。小説家になろうの機能がスマートフォン対応するのが楽しみです」
アリア「文字数は、2500~3500をキープしているんでしたよね?」
七篠「そうですね……もっと書ける様になりたいです」
アリア「では、今日はここまで! 感想評価など、お待ちしておりま~す♪」
七篠「評価やお気に入り、入れて下さった方々に感謝!!」
フィア「何かアリアさんの口調、この場では妙に明るいですよ?」
アリア「あ、いや、気にしないでって!」