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Pr-02 プロローグ 2

 2011/1/8追記:

 感嘆符(!?)の後にスペースを入れました。

 若干の訂正をしました。


 2011/1/24追記:

 一部の文章を改訂しました。


 2011/6/2追記:

 全面改訂、再投を行いました。

 何処の世界にも属さない、世界の狭間に存在する空間。気付けばそこに東次は居た。

 正確に言うならば、世界の狭間には空間など存在しない筈なのだが。彼は自然と、今自分がいる場所——場所と呼ぶ事でさえ正しいのかは分からない——が世界の狭間だと理解する事が出来た。

 足や腕の感覚も全く無く、周囲はどの様な色ともつかない奇妙な色で覆われている。


 何時の間にかその奇妙な色の空間は白一色に変わり、手足の感覚も戻っていた。

 辺りを見回すと、後方かなり離れたところに人影があり、こちらに近づいてきているのが見える。

 先程までは手足と同様に有るのかどうかも分からなかった口を動かし、東次はなんとか声を発した。


「……ぁ、此処はっ、何処なんだ?」


 その問い掛けに近づいて来ていた人影は立ち止まり、


「きっと分かっているとは思うが、君は死んだんだよ」


 と、質問の内容とは的外れではあるが、短くそう言った。

 彼はその言葉に驚きはしたものの、これは夢かもしれないという希望を持ち、再びその人影に問おうとする。しかし、それは人影の言葉に阻まれた。


「僕は一応死後の魂を送る職についているんだけどね、今回の死者のリストを見て驚いたよ。まさかこの地震の日が東次の命日だったとは思いもしなかった。だからこの世界の狭間に小さい空間を創って魂を呼んだんだよ」


 そこで彼は気が付いた。その人影は学校での親友である赤石祐(アカイシ ユウ)のものだという事に。丁度今日も、彼が学校で会った筈の人物だ。

 何故ここにいるのか。それともやはり、これはただの夢なのか。疑問は募るばかりだ。


「あ……あれ、何で祐がこんな所に?」


「あぁ、言ってなかったけど実はさ、七ヶ月程前に行方不明になっていた時があると思うけど」


「そういえばあった様な……」


「丁度あの時、神になるスカウトがあったから乗ったんだよね。……魂の器が既に神になるにも相応しい位あると言ってたな。一時期行方不明になったのは、異世界を旅して信仰集めと修行をしていたから。学校に行かせろーって何度も言ったんだけど上が聞かなくてね」


「神ってスカウトするものなんだ……しかも縦社会」


 東次は呆れたように祐に言い返したが、祐は何食わぬ顔で言葉を続ける。


「あ、一応これは夢じゃないから。だったら今日塾に行っていたであろう一日もすべて夢ってことになるんだから」


「……じゃあ何? やっぱり自分死んでる?」


「そうだってさっき言ったじゃないか……因みに、今の東次は魂と精神だけの状態だな。大丈夫、転生させることも出来るんだ。スカウトの時の条件の一つとして挙げられていたんだよ。友達一人まで、って」


 その言葉を聞いた東次は、心の内で笑いながら祐に質問を投げかけた。


「じゃあ、ファンタジーな世界とかも大丈夫なのか?」


「もちろんいいぞ? いわゆるチート、つまり最強とかもやりたいなら、必要な時に天界の手伝いをするという条件付きで許可すると言っていたけど」


「やりますやります! 祐様、喜んで手伝いをさせて頂きますッ!!」


 祐は、物凄い迫力で迫る東次の様子にかなりうろたえるも、祐様って何さと呟く。


「……じゃあ能力や名前とかは此方で考えるから一思いに生まれ直して来なさいな。悪いけど、流石に能力は自由に決められないよ。それと、見ていて面白いし暇つぶしになりそうだからとか言う神もいるけどいいかな?」


「それでも十二分、本当にありがとうな。二の次三の次に、神様達も楽しませてやるよ!」


 そう最後に告げた東次の足下に祐は相当量の神力を消費する陣を描き、言った。


「魂、精神転送、世界番号二三零七九、輪廻転生の輪」


 次の瞬間には東次の魂と精神は世界の狭間から消え、祐が『世界番号二三零七九』と言った世界の輪廻転生の輪へと入って行った。



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