第3章 「動き出す傾斜塔 ― 魔導と重力の戦い」
タクミたちは、ついに魔導塔の心臓部である魔力核の前に立っていた。
しかし、塔は斜めに傾き、各階で軋む音が響く。
タクミ
「見ろ……塔が、まるで自分で暴れているみたいだ!」
ヴァン(マントを翻しながら)
「フッ……この闇の塔、己の魔力で人間を試すつもりか。」
アレックス
「ちょ、ちょっと待て!何でいきなり揺れるんだ!?」
カーミラは瓦礫の上で静かに一言。
「……不安定。」
ブレイン
「おおお……まるで地鳴りのようだ!俺たち、踏ん張れるか?」
リリィ
「勇者さま、まずは落ち着いて!塔の揺れ方には規則があるはずです」
エリオ
「魔力核の流れが乱れている……強引に修復すれば逆に崩れる!」
タクミは構造図を手に叫ぶ。
「ミラ!魔力流を逆流させて、塔の“重心”を元に戻すんだ!」
ミラ(冷静に分析)
「了解。傾斜は約12度。重心は北西方向に偏っています。逆流で均衡を取り、浮遊基礎を安定化させます」
タクミ
「よし、じゃあ俺たちは結界を固める!耐震魔法陣を展開!」
ヴァン
「ふふ……ならば我が影の刃で、崩れゆく重力を切り裂こう!」
カーミラ
「……補助。」
ブレイン
「おお、俺の剣も支柱代わりに!……いや物理じゃ無理か!」
リリィ
「魔力の波を浄化します!塔よ、安らかに!」
エリオ
「魔力の流れを解析……あ、逆流成功!でもまだ不安定!」
塔の揺れはますます激しくなる。
床が裂け、天井の魔法結晶が砕け、瓦礫が落下する。
タクミ(必死に指示)
「ミラ!もう一度魔力逆流!全員、結界に集中!耐震魔法陣を最大化!」
ミラ(落ち着いて手をかざす)
「了解……流れを調整。重心はほぼ中央に戻った!」
ヴァン
「くく……闇に宿る力も、我らの意志に従うか……!」
カーミラ
「……完了。」
ブレイン(汗だくで叫ぶ)
「危なかったあああ!まるで塔が生き物みたいだ!」
リリィ
「塔が呼吸を始めたよう……魔力の循環が戻ったのね」
エリオ
「魔力核、安定。これで浮遊基礎も生き返る……!」
結:塔の揺れは収まり、安定へ
重心が整い、魔力核の光が安定する。
塔はギリギリのところで崩壊を免れ、微かに浮遊を始めた。
タクミ(安堵)
「……やったか、皆!塔が持ちこたえた!」
アレックス
「いやー、まさか魔導塔で“重心調整”までやることになるとはな!」
ヴァン
「フフ……この塔、まだまだ試練は続く。だが我が闇は全てを見守る」
カーミラ
「……次。」
ミラ(淡々とメモを取りながら)
「次は塔の上層階。魔力漏れが集中している箇所を修復する必要があります」
ブレイン
「よし、俺も刀を振る気合を……いや、魔法使いか!」
リリィ
「心を一つに、塔の安定のために進みましょう」
エリオ
「この先も、気を抜くな……魔導塔はまだ生きている」
こうして、傾斜塔の重心調整は成功した。
しかし塔の試練は、まだ始まったばかりだった。




