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12/12全話完結【ランキング32位達成】累計3万3千PV『異世界不動産投資講座~脱・社畜28歳、レバレッジで人生を変える~』  作者: 虫松
第八部 波乱の武道大会編

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第9章 「ベスト8戦 カーミラ VS ヴァン・ノクト」

グランド・バトルフェスティバル 公式ルール

1. 試合形式

トーナメント方式で個人戦のみで行われ、勝者は決勝へ進出。

試合時間は10分間を標準とし、制限時間内に相手をKOするか降参するか、判定により勝敗を決定する。


2. 禁止事項

武器の使用は禁止

剣、斧、ナイフ、弓矢など、手以外の武器を持ち込む行為は反則負けとなる。

※格闘技・魔術・忍術は使用可だが、器具・武器の変形物は禁止。


魔力の過剰使用による環境破壊

闘技場や観客席に損害を与える可能性のある魔法・忍術は禁止される場合がある。


審判への攻撃

試合中の審判・スタッフへの攻撃は即失格。


3. 許可される行為

徒手格闘・骨法術・打撃・蹴り技などの肉体技

打撃力、スピード、柔軟性、戦術の全てが勝利の鍵。


忍術・魔術

ただし、環境破壊や武器使用に該当しない範囲に限る。

分身術、煙遁、火遁などは許可されるが、観客・施設に危害を与える場合は制限される。


4. 勝敗の判定

KO勝利:相手が戦闘不能となった場合。

反則負け:武器使用や禁止行為を行った場合。

判定勝利:制限時間終了時に、審判団の評価によって勝者を決定。

評価基準は技術力・戦術・攻撃・防御・闘気の総合点。


5. 特記事項

選手は怪我のリスクを自覚し、自己責任で戦うこと。

戦士の個性や異能は尊重されるが、危険行為は反則として厳しく取り締まる。

大会運営側は必要に応じて試合中止権を行使できる。

遺跡都市ミストリア、闘技場〈コロッセオ・ミストリア〉は昼間の太陽にも負けない熱気に包まれていた。

観客席は超満員。人々は身を乗り出し、砂塵が舞う闘技場を見下ろす。


中央に立つのは、金髪を三つ編みにまとめた鋼の女戦士カーミラ。冷徹な瞳で相手を見据える。

対するは、血の紅に輝く瞳と銀髪を揺らす闇の吸血剣士、ヴァン・ノクト。異名は“闇の吸血剣士”。


観客席から歓声が沸き起こる。

「カーミラーーー!!」

「ヴァンもすごい!!」


タクミは演壇で巻物を掲げながら言う。

「これより、ベスト8の試合、カーミラ対ヴァン・ノクトを開始する!」



ゴングが鳴った。


「闇に還れ」


緊張が走る闘技場。風が砂を巻き上げ、二人の間に見えない力が蠢く。


ヒューーーーン


目にも止まらぬ速さでカーミラの身体を撃ち抜こうとする。


「あなたの動き見切ったわ」


カーミラは紙一重で交わす。


ヴォン!ガラガラ !!


ヴァンの黒紅の拳が闘技場の壁を打ち砕く。


「……まだ、序の口か」ヴァンの目が赤く光る。


「先ほどの戦いで全てだと思わないでくださいよ。隠し玉ありますから」

その瞬間、ヴァンの右手から黒紅の血が鞭のように伸び、空間を切り裂いた。


「ブラッディースパルタン――!!」


血の鞭が砂を巻き上げながらカーミラに襲いかかる。

だがカーミラは瞬時に後方に跳躍、鋼鉄の手甲で鞭を軽やかに受け流す。


観客からどよめきが上がる。

「うおおおお!見事な回避だ!」

「鋼鉄の女神だーー!」


カーミラの瞳が冷たく光る。

「この程度……つぎは、わたしの番ね。」


彼女の剣が光を帯び、鋭い弧を描いてヴァンの鞭に切り込みを入れる。

ヴァンは後退しながらも、血の鞭を自在に操り、次々と斬撃を繰り出す。


「ここで終わると思ったか!」

ヴァンの鞭が宙を渦巻き、観客席の空気まで巻き込む。


しかしカーミラは冷静に動く。

一歩一歩、鞭の軌道を読み、華麗に交わしながら間合いを詰める。

その動きはまるで舞踏。砂煙の中で鋼の拳が煌めく。


ヴァンは鞭を空中で翻し、受け流そうとするが、カーミラの動きは速すぎた。

鋼の拳が鞭を切断、さらに直線でヴァンの胸を打つ。


観客席から歓声が爆発。

「カーミラーーー!!」

「ヴァンもすごい!でも、さすが鋼の女戦士!」


カーミラは剣を高く掲げ、渾身の力を込めて放つ。

その瞬間、闘技場中に光の軌跡が走る――


鋼天裂斬ミラージュブレード!!」


鞭を操るヴァンは光の衝撃を受け、空中で仰け反る。

砂塵と血の舞う闘技場に沈黙が訪れ、一瞬の後、歓声が轟く。


かしカーミラのミラージュブレードが一閃、血の鞭を切り裂き、ヴァンを空中に跳ね飛ばす。


「まだまだ――本気はこれからよ!」


ヴァンが着地した瞬間、カーミラは全身の力を集中し、最後の一撃を放つ。

彼女の鋼鉄の拳が光り輝き、闘技場の空気が瞬間凍結するかのように閃いた。


血の鞭を切り裂き、ヴァンを空中に跳ね飛ばす。


「まだまだ、わたしの本気はこれからよ!」


ヴァンが着地した瞬間、カーミラは全身の力を集中し、最後の一撃を放つ。


渾身の一撃!

鋼天破砕こうてんはさい!!」


ヴァンは地面に仰向けに倒れた。


観客は総立ちで歓声を上げ、闘技場は興奮の渦に包まれる。

「カーミラーーー!!最高だーーー!!」

「ヴァンもすごい……でもカーミラには勝てなかった!」


カーミラは息を整え、構えた拳を下ろす。

その瞳は冷たく、しかし確かな自信に満ちていた。

「……次は誰でも同じ。わたしは鋼鉄の女戦士、まだまだ止まらない――」


【ベスト8戦 カーミラ VS ヴァン・ノクト】


必殺技: 鋼天裂斬ミラージュブレード

鋼天破砕こうてんはさい

試合時間:4分04秒

勝敗:カーミラ(ヴァン・ノクト気絶)

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