第3章 「古代遺跡の謎」
傾いた村での家の修繕を手伝いながら、タクミ一行は天空都市への道を探す。村の奥には、かつて古代天空人が移り住んだと伝わる廃墟の遺跡があった。
タクミは廃墟の遺跡を見ながら、険しい表情で言った。
「遺跡の奥に手がかりがありそうだ。だが、中は安全とは限らない」
ライラは剣に手を添え、警戒しながら周囲を見回す。
「敵も潜んでいるかもしれません。注意を怠らないように」
トビーは静かに魔法探知を行い、空気の流れや魔力の残留を確かめる。
「魔力反応があります。古代の遺物が残っている可能性が高いです」
ミラはノートを片手に、村の修繕箇所をチェックしながら頷いた。
「傾いた村の家を直しつつ、遺跡を調べる…一石二鳥ですね」
タクミは水平器で床の傾きや雨漏り箇所を確認し、ミカと村人たちは壁や基礎の補強作業に取りかかる。
◇◇◇
遺跡探索へ
遺跡の奥に足を踏み入れると、冷たい空気が辺りを包み、暗い空間に不気味な影が揺れる。突然、崩れた壁の奥からアンデット系モンスターが飛び出した。
スケルトンは骨を鳴らし、ガチャンと突進してくる。
マッドゾンビは腐敗臭と共に飛びかかり、死神は鎌を振り、冷たい死のオーラが漂う。ボーンナイトが巨大な骨の剣を振りかざし、前進を阻む。
ライラは剣を構え、冷静に間合いを測る。
「前に出る!任せて!」
一振りでスケルトンを粉砕し、群れを切り裂いて進む。
トビーは慎重に魔法陣を描き、ゾンビの動きを封じる。
「炎と氷で動きを止める!」
群れの足元を凍らせ、マッドゾンビの襲撃を防ぐ。
ミラは支援魔法で仲間を守る。
「タクミ、ライラ、気をつけて!」
死神の鎌をかろうじて防ぎ、タクミが遺跡探索を続けられるように補助する。
タクミは戦いながらも、建物の修繕を思い出しつつ、基礎の魔法石や遺跡構造を調べる。
戦闘を制し、遺跡の奥の一室にたどり着く。そこには古代文字の石板が立てかけられていた。
タクミは息を整え、石板を前にして真剣な顔をする。
「これが…古代天空人の遺産か」
トビーは石板を見つめ、慎重に言った。
「古代文字です…解読すれば、何か重要な手がかりになるでしょう」
ミラはメモを取り、村の修繕作業と並行して解析する意向を示す。
「まずは記録して、後で解読しましょう。村の家の修繕も手を抜けません」
ミカと村人たちは傾いた家の補強を続行。壁の隙間や床鳴りを確認し、水平器で傾きを測りながら作業を進めた。
遺跡探索と村の修繕を両立させ、タクミたちは少しずつ成果を積み上げる。
村の家々は傾きを補正し、雨漏りも修理完了。遺跡の古代文字石板も解析準備が整い、天空都市への手がかりが見えてきた。
タクミは拳を握り、決意を込めて言った。
「遺跡の謎も、村の家も、どちらも諦めない。ここを拠点に次のステップへ進む」
ライラは剣を収め、微笑みながら頷く。
「村も安全になったし、遺跡攻略に集中できますね」
トビーは石板を見つめ、静かに話す。
「古代文字を完全に解読できれば、道が開けるかもしれません」
ミラは村の家を見回し、頼もしく言った。
「支援は任せて。解読するわよ。」
夜、遺跡の外では、傾いた村の家々が少しずつ光を取り戻し、タクミたちの努力を映し出した。
ワンポイント解説
■傾いた家を元に戻す
1. 家の傾きを確認する
水平器を使う:床の水平を測り、どの方向にどれくらい傾いているか把握する。
ビー玉は正確ではない:簡易的に使えるが、数値化できず誤差が大きい。
2. 傾きの原因を調べる
地盤の沈下:家と道路の間に隙間がある場合、埋め戻しが不十分で揺れやすい。
基礎の問題:パイプスペース内のコンクリートにヒビが入っていると、基礎が弱くなる。
壁や床の歪み:床鳴りや壁の隙間、部屋の角が直角でない場合は構造自体の歪みが原因。
3. 修復の手順
基礎の補強:傾いた方向にジャッキを入れ、少しずつ水平を戻す。
壁・床の補強:必要に応じて補強材や魔法石(この世界の場合)を用いて安定化。
水回りの確認:水の流れや雨漏りの箇所も同時に修復。古い配管の詰まりもチェック。
4. 最後にチェック
再度水平器で床を測定
壁の隙間、床鳴り、サッシの動きなど、細部を確認
村人や住民が住む安全な状態か確認




