第10章 「街が動き出す―廃墟と負債の街がリゾートに変貌!」
廃墟と負債の街《無限ローン地帯》。
かつて希望ゼロだったこの地に……
ついに“光”が戻り始めた。
未完成ホテル
タクミが補強し、最低限の安全を確保したタワマンホテル。
受付には長蛇の列が伸び、受付係の魔族が叫ぶ。
魔族スタッフ
「ご予約のお客様は三時間待ちです!!あなたの手で完成させましょう。」
タクミ
「未完成のまま運営してるのに……なんでこんなに人気なんだ……?」
カーミラ
「変わり者」
ヴァン
「未完成……それは絶望の中に灯る闇の輝き……!」
タクミ
「いや意味はわからんけど売れてるならOK!!」
冒険商店街(旧:巨大スケルトンモール)
インフルエンサー魔族が絶叫配信中。
インフルエンサー
「やばいって! 床ないエリアあるんだけど!?
めっちゃ映える!!」
タクミ
「床はちゃんと安全だぞ! 落とし穴アトラクションだから!」
リーナ
「タクミ、アタマいい。すごイ!」
バイオオセン
「床のひび割れ……芸術……ヌチャ♡」
タクミ
「お前の感想は毎回ホラーなんだよ!!」
DIY賃貸エリア
未完成の部屋を“住民に好きに作らせる”革命的賃貸。
若者A
「壁ぶち抜いてロフト作りました!」
若者B
「この廃墟感サイコー!」
タクミ
「いや破壊するな!! でも楽しそうで何より!!」
スケルトンモール
世界初の“崩れた商店街アトラクション”。
安全性はタクミとミラが保障しつつ、
あえて壊れた部分を残した刺激的空間。
カーミラ
「人気ね」
タクミ
「“壊れたままでも価値はある”って証明できた」
ヴァン
「廃墟は闇……闇はロマン……!」
タクミ
「語彙が毎回闇に偏るな!!」
路上生活者 → 全員に居場所を
ミラ
「タクミ様……。
元・路上生活者の皆さんが、全員入居できました」
元住民
「久しぶりに……屋根の下で眠れたよ。
ありがとう、タクミさん……!」
リーナ
「ミンナ、うれしイ。タクミ、すごイ!」
タクミ
「当たり前だよ。家は人を守る場所なんだ」
バイオオセン
「負債のニオイ……薄れてきた……ヌチャ……さみしい……」
タクミ
「お前だけ負債が主食なのか!!」
そして街に“光”がともる
屋台が立ち並び、笑い声があふれ、
魔界の夜空に灯りが戻っていく。
住民
「この街……もう一度やり直せる……!」
タクミ
「……やっと、街が息をした」
ミラ
「タクミ様……ここまで来ましたね」
ヴァン
「闇の中に……光が差す……!」
カーミラ
「復活」
リーナ
「タクミ、えらイ!!」
タクミ
「みんなのおかげだよ。
この街は……もう大丈夫だ!」
しかしその瞬間。
ドォォォォン!!!
地面が割れ、空気が震えた。
黒い魔力の竜巻が天を突き破る。
ミラ
「タ、タクミ様ッ!!」
ヴァン
「負債の闇が……また目覚めた……!」
カーミラ
「最悪」
バイオオセン
「……来たヌチャ♡」
タクミ
「なんで嬉しそうなんだよ!!」
地獄は終わっていなかった。
“あの王族”がついに本気を出す。




