第5章 「鉱山都市の守護者グラビガルム降臨」
地底の大空洞。
崩れた足場の先に、眠るように沈黙した“鉱山都市の亡骸”が広がっていた。
石造りの塔、折れたクレーン、崩壊した坑道のアーチ――
そのどれもが、かつてここが超巨大鉱山都市だったことを物語っている。
タクミ
「……これ、完全に都市レベルの鉱山だよな」
ミラ(冷静に足場を確認しながら)
「はい、タクミ様。崩落リスク90%、落下死亡率は“ほぼ確実”でございます」
リーナ(肩にちょこんと座りながら・カタコト)
「シンダラ、儲ケラレナイ。生キテ掘ル、オカネ正義…」
タクミ
「名言っぽいけど、言葉の暴力がすごい」
ヴァン(崩れた柱の上で腕を組み、闇落ちポーズ)
「……良い。
この圧……この沈んだ影……
ここ一帯、“闇の心臓”みたいだな……フフ」
カーミラ(短く)
「……うるさい」
バイオオセン(ぬちゃっと湿った音を立てながら這い出てくる)
「ヒヒ…地下、空気おいしいネ……ヌチャ♡
ココ、きっと“危険”と“利益”まみれヨ……タマランネ……ヌチャヌチャ」
タクミ
「おまえだけ音が不快なんだよ…」
規格外の魔力反応
ミラが魔力計測器を展開する。
水晶板がビカァッと光り、針が振り切れてガガガッと悲鳴を上げた。
ミラ
「……タクミ様。魔力反応、規定値オーバーです。
計測器の上限を超え、計算不能でございます」
タクミ
「え、上限超えた?
“この土地高く売れるか診断メーター”みたいに言うのやめてね?」
リーナ(タクミの耳元でささやく)
「ココ、絶対オカネ匂イ、スル。
魔力、濃スギ。鉱山、アル。多分。絶対。マチガイナイ」
タクミ
「“多分”と“絶対”同時に言うのやめて?」
ヴァンは目を閉じ、足下の岩に触れる。
「……下から聞こえる。“脈動”だ……
大地そのものが、何かを養っている……
影が震えてる。ここ、ただの地下じゃない」
カーミラ(短く)
「……心臓。」
タクミ
「大地の心臓…ってことか。
つまり“巨大なエネルギー源”って考え方もできるわけね」
ミラ
「不動産的には、“超大型インフラ+産業拠点候補”でございますね」
タクミ
「そう!そういうの待ってた!!」
鉱山都市の中心へ。
そして“それ”は目覚める
崩れた橋を渡り、崩落した坑道を抜け、
タクミたちは巨大な“中央広場”のような場所にたどり着く。
そこには、半分岩に埋もれた巨大な王座があった。
王座の周囲には、砕けた石像。
だが、そのうち一体だけがやたら生々しい。
リーナ(小声で)
「アノ石像……目、コッチ見テル…気ガスル」
タクミ
「やめろ、そういうホラーは現場監督の心に悪い」
ミラ
「タクミ様、魔力値が一点から集中上昇中です。
あの王座付近――」
ゴゴゴゴゴゴ……ッ
大地が揺れた。
王座に埋もれていた“塊”が、ゆっくりと立ち上がる。
それは、岩と金属と、巨大な鉱石でできた怪物だった。




