第14章 「覚醒勇者アレックスの真の力! 最終形態ガルドロスを斬り伏せろ!!」
アレックス復活、しかし寝ぼけている。
巨大牢獄が崩壊し、島が激しく裂けるなか……
タクミの大絶叫が響いた。
「アレックス!!起きろおお!!蘇生フェーズ完了!戦えぇぇ!!」
勇者はむくりと起き上がり、寝ぼけた声で、
「……え? あれ? 俺、脱獄したんだっけ?
ここ……まだ牢の中じゃね?」
「違う!むしろ今外のほうが牢より危険だ!!」
「え。…………やばくね?」
ドゴォォォォン!!
地面が割れ、ガルドロスが火山のように咆哮した。
最終形態ガルドロス、爆誕
「監獄ごと貴様らを地獄に送ってやる……!!」
ガルドロスの全身が赤黒く光り、骨が外へ反転。
背中から 処刑器具の翼、肩には ギロチン角、口には 火葬炉の火炎 が噴き出す。
最終形態《監獄魔獣ジャッジメント・ガルドロス=Ω》
「うわ何そのセンス!? 悪趣味の見本市!?!?」
タクミが全力でツッコむが、
ガルドロスは全身から処刑魔法を解き放つ。
カーミラが駆ける。
「鋼鉄の旋風連撃!!」
ヴァンが叫ぶ。
「戦いの刻……我が宿命、ここに極まれり!
死神の断罪!!」
二人の必殺技が直撃し、
島の空気が震え、岩が砕け、海が盛り上がる!!
だがガルドロスは微動だにしない。
「効かん。」
バッ!!
二人は 指一本で吹っ飛ばされた。
「ぐあああああ!?」
「自尊心崩壊」
タクミが叫ぶ。
「もう待ってられねえ!!
監獄フェーズ逆転装置、フルオープン!!」
巨大牢獄が空中に浮き、島がパキパキ割れ始める。
上空に黒い球体が現れ、監獄のルールが反転する。
「いける……! これで勇者は超強化、ガルドロスは弱体化……!」
ガルドロス「と思ったか?」
ギャアアアァァン!!
逆転装置が瞬時に破壊された。
タクミ「うそでしょおおおおお!!?」
だがこの瞬間
勇者アレックスの目が黄金に光る。
「あ……なんか急に思い出してきた……
俺……勇者だったわ……!!」
タクミ「忘れてたの!?」
アレックスの身体に光の紋章が浮かび、
封印されていた神聖エネルギーが解放される。
「行くぞ 勇者モード:完全覚醒!!」
空が裂け、剣が光柱となり、
島全体を揺らすオーラが放射された。
ガルドロス「ほう……来い、勇者ァ!!」
そこへ突然、空間が裂け
黒い玉座ごと 魔王ラスボッスデス が現れた。
「おい勇者。死ぬな。」
「え!?なんで魔王が助ける側!?」
魔王は深刻な顔で言った。
「勇者が死ぬと……
我の存在意義がなくなるだろうが!!
ヒマになるんだよ!誰と戦えばいい!!」
タクミ
「クソどうでもいい理由だった!!」
魔王は続ける。
「だから……生きて逃げろ!!
倒されるのは、我がラスボスとしての矜持だ!!」
勇者「お前……いいやつだったのか?」
魔王「違うわ!!
職務上の都合だ!!」
勇者アレックス vs 最終形態ガルドロス
アレックスが剣を構えた。
「行くぞ……終わらせる!!」
ガルドロスが突進し、島が砕ける。
海が持ち上がり、空中に監獄の残骸が舞う。
勇者が真空斬りを放つ。
「光刃・天裂!!」
ガルドロスが火葬炉の炎を噴射。
「審判火柱・処刑爆!!」
光と炎が激突し、天空が真っ白に染まった。
アレックスの斬撃がガルドロスの胸に届く。
ガルドロス
「……勇者よ。 貴様……その力……!」
アレックス
「まだだ。ここからが本番。」
ガルドロスの身体がさらに歪み、
第三の顔、巨大な腕、背中のギロチン翼が黒く発光し――
“最終最終形態Ω-終焉”
に進化しかける。
タクミ「おい!!まだ変身すんのかよ!!?」
島が真っ二つに割れ、
大地の裂け目からマグマが噴出。
魔王
「……。これは我の想定外。」
アレックス
「来い……終わらせてやる!!」




