第8章 「所長ガルドロスの逆襲!“監獄島封鎖宣言”」
勇者アレックスの処刑日まで
残り1週間。
タクミたちは、最後の脱獄ルートの最終調整を進めていた。
看守も囚人も協力的、暴動も収まり、設備も整いすぎて逆に怖いほど順調。
タクミ
「……なんか、順調すぎて逆に怖いんだけど?」
ミラ
「タクミさん、珍しく正しい危機察知ですね」
リーナ
「アレックスモ順調ニ、モチベーション回復中デース!」
ヴァン
「影が囁く……“平和の前に嵐あり”…」
カーミラ
「嫌な気配」
しかしその瞬間
監獄島全域アラーム、発動。
ゴオオオオオオオオ!!
島全体が赤い魔力光で包まれ、
空には巨大魔法陣が何層も浮かび上がった。
看守ドローン
『緊急通達。デスアイランドはただいまをもって、完全封鎖状態へ移行します』
タクミ
「はぁぁぁああ!? なんでこうなるの!!?」
そこへ、所長ガルドロスが堂々と登場。
ガルドロス(身長3m、声バリトン、背中から黒煙)
「タクミくん……いや、脱獄請負人タクミ」
タクミ
「勝手に肩書つけないで!?」
ガルドロス
「すべて筒抜けだ。スパイ看守から、お前の計画は“完璧に”報告されている」
スパイ看守登場(地味)
「すみません、安月給なのでつい……」
ヴァン
「裏切り……影の悦楽……いい……」
ミラ
「黙っててください」
ガルドロス
「デスアイランドは今、この瞬間から
外界とのすべての連絡を絶ち、出入りを禁止する。
どれだけ準備しようが、脱獄は不可能だ!!」
バキィィィィン!!
島を覆う魔法の結界が何重にも重なり合い、
海には“魔力圧殺フィールド”が構築。
空路は“反転雷雲”。
地上は“魔界強制移動結界(歩くと逆戻り)”。
地下には“ブラックホール刑務犬(吸引タイプ)”。
リーナ
「ナンダコレ!?地上ヘ帰レナイッ!!」
カーミラ
「魔力の結界が……強すぎる」
タクミ(青ざめ)
「ちょ、ちょっと待って!?
これもう観光開発どころか、島ごと要塞じゃん!!?」
ガルドロス(勝ち誇り)
「処刑日まで残り7日。
勇者アレックスは、もう逃げられん」
アレックス(遠くの牢から)
「いや俺!?俺の命の話!?助けてタクミィィ!!」
タクミ
「やばい……完全に詰んだ……」
ヴァン
「いい……この絶望……影が濃い……最高……」
ミラ
「タクミさん、焦っても仕方ありません。
“脱獄成功率が0%”になっただけです」
タクミ
「絶望的!!」




